前回取り上げた
プリペットと同じ樹木園で
歩道沿いで咲いているのに
気づいたのがこちら。
(2025年5月20日撮影。以下同じ)
こちらは
庭木図鑑 植木ぺディアの
「白い花が咲く木」を
確認してみても
それらしきものが見当たらず。
同じサイトの
「今咲いている花木」を
スクロールしていって
「今咲いている地味な花の木」
にアップされている
「イヌツゲ」の花に
そっくりだったので
同定できました。
庭木図鑑 植木ぺディアの
写真のキャプションや
解説を読んでいくと
雄花と雌花に分かれるようです。
雄花は2〜6個にまとまって咲き
(いわゆる散形花序
ないし傘形花序というやつ)
雌花は1個ずつしか咲かない
とのことですから
今回、撮ることができたのは
雌花だと思われます。
雌花は果実をつけますが
食用にはならないのだとか。
和名の別名は
偽黄楊[ニセツゲ]、山黄楊
小葉黐[コバモチ、コバモ]
矢留[ヤドメ]など。
小葉黐の由来は
「AIによる概要」によれば
葉っぱが小さいことに由来します。
「黐」の字がつくのは
「内皮を叩いて粘度を出したものを
鳥糯(とりもち)に使う」
と庭木図鑑 植木ぺディアに
説明されていましたので
それに由来するのかと。
矢留の方は
庭木として使われ
家の守りという意味に由来する
と「AIによる概要」に
教えられましたが
漢字表記が妥当かどうか。
こちら↓の記事によれば
飛騨方言では犬黄楊を
「やどみ」というらしく
それとは別に
福岡県柳川市の矢留町は
「やどみまち」
と読ませるようなので
「やどめ」の漢字表記も
「矢留」で良さそうですけどね。
ちなみに
秋田県秋田市の千秋矢留町は
「せんしゅうやどめまち」
と読ませるようで
ああ、日本語の読みって
なんてめんどくさい!
と、つい思っちゃいます。( ̄▽ ̄)
英名は Japanese Holly で
Wikipedia には
Box-leaved Holly
というのも出てます。
学名は Ilex crenata で
「季節の花300」によれば
属名 Ilex は holly(西洋柊
[せいようひいらぎ])を意味する
古代ラテン名だとか。
英名に holly とあるのは
そのためでしたか。
同じく「季節の花300」によれば
crenata は「円鋸歯状の」
という意味だそうです。
円鋸歯[えんきょし]とは
鋸歯がとんがっていない
というものです。
英名の Box-leaved は
円鋸歯を意味するのか
と思っていたら
手元の辞書によれば
box には「黄楊」という意味が
あることが分かり
「黄楊の葉のような柊」
だと知らされた次第です。
ちなみに
黄楊を意味する box は
ラテン語で黄楊を意味する
buxus に由来するようです。
和名で
名前に「犬」がつく植物は
役に立たないことの謂ですが
黄楊の木に比べると
木材として役に立たない
ということに由来します。
犬に悪いのか
植物の方に悪いのか、と
いつも思っちゃうのでした。( ̄▽ ̄)