昨日、買い物に出た帰り

いつもとは違う道を通ったら

紫陽花を思わせなくもない

白い花が目にとまりました。

 

ガマズミ

 

例によって

庭木図鑑 植木ぺディアの

今咲いている花木」で

白い花を見てみたら

ハクサンボクが目にとまり

そのページに飛んでみたところ

 花期は3〜4月

 葉の表面には光沢がある

という説明で違うと思いましたが

似ている木である莢蒾[ガマズミ]に

辿り着いた次第です。

 

ガマズミ(花)

 

漢字表記の「莢蒾」は

中国名(漢名)をそのまま

和名の表記に流用したもの。

 

ガマズミの「ガマ」の由来は

鎌の柄に使用したことや

葉っぱの形が

亀の甲羅に似ていることなど

複数の説があるそうです。

 

「ズミ」の方は

果実が酸っぱいことや

果実を染料に使用したことなど

こちらも説が複数あるようで。

 

Wikipedia には

さらに異なる説も

紹介されてました。

 

ガマズミ(花アップ)

 

花期は5〜6月で

上にも書いた通り

赤い果実が実りますが

それは9〜10月ごろだとか。

 

果実は食用になり

いろいろな食品の色付けに

使用されてもいるようです。

 

焼酎に漬けた果実酒は

薬用効果もあるそうで

ちょっとそそられますね。( ̄▽ ̄)

 

 

英名は

Japanese bush cranberry で

果実に着目したもの。

 

流通名として

学名に基づく

ビバーナムというのも

あるようですが

以下の記事によると

 

 

ガマズミ科のもの

全てを指す場合があるので

注意が必要らしい。

 

 

学名は

Viburnum dilatatum Thunb. で

属名はガマズミ属を示し

ラテン語のスイカズラに由来する

と「杉並の自然学」というサイトに

書かれていました。

 

種小名は「拡張した、

拡大した」という意味だとか。

 

Thumb. は命名者名で

以前にも何度かふれたことのある

スウェーデンの植物学者

カール・ツンベルクです。

 

 

下の写真は

同定するのに役立つかと思い

花や葉のつき方が分かるように

撮ってみたものです。

 

ガマズミ(葉と枝)

 

庭木図鑑 植木ぺディアに

葉っぱは対生で

両面に毛が生えているとあり

山田隆彦の『樹木図鑑』

(池田書店、2021)には

葉柄と花序に粗い毛が密生している

と書かれています。

 

上の写真だと花序

というより花柄に

毛が密生している様子が

かろうじて

分かるくらいでしょうか。

 

 

白い小さい花が

まとまって咲く様子は

綺麗ですけど

庭木図鑑 植木ぺディアに

「花には独特の香りがあり、

 人によっては『臭い』と

 感じることもある」

と説明されています。

 

手元にある

林将之監修・写真

ネイチャー・プロ編集室編著

『葉っぱで見わけ 五感で楽しむ

樹木図鑑』(ナツメ社、2014)には

「白い花は美しいが、

 においは良くない」

と説明されてますし

山田隆彦の『樹木図鑑』でも

「香りはよくありません」と

書かれてました。

 

『葉っぱで見わけ 五感で楽しむ

樹木図鑑』ではさらに

「昆虫を呼ぶため、

 人間にとっては

 少々不快なにおいを

 出すようだ」

とまで書かれています。

 

こうまで書かれると

どんな匂いなのか

気になってきますが

今回、写真を撮っているときは

マスクをしてたからかなあ

匂いに気づきませんでした。

 

今度また見かけることがあったら

注意してみましょうかね。