歩道脇や公園、

マンションの入り口などの

植え込みに

よく見られるこちら。

 

車輪梅

(2025年5月1日撮影)

 

ハナノナで調べても

「バイカウツギ」とか

 

車輪梅(ハナノナ3)

 

「クラブアップル」

 

車輪梅(ハナノナ1)

(2025年4月26日撮影)

 

「ベゴニア」などと出て

 

車輪梅(ハナノナ2)

(2025年4月26日撮影)

 

なかなか確定できませんでした。

 

お馴染み「庭木図鑑 植木ぺディア」で

今咲いている花木」を見ていき

「今咲いている白い花木」

のところで目がとまり

該当ページに飛んでみたところ

 

 

「葉が車輪状に出るので車輪梅」

というキャプションによって

同定できました。

 

「煙害、乾燥、日陰に耐え、

 垣根としての使用も多い」

というのも根拠になりますね。

 

あとの解説部分に

葉の形状は「細長い楕円形。

分厚くて表面には光沢があり」

と書いてありますが

これも当てはまります。

 

車輪梅(アップ2)

 

品種として

葉に鋸歯がなく

丸い形状のものを

「丸葉車輪梅」

(今回の白花はこれでしょうか)

ほんのりとした

ピンク色をした花が咲く品種を

「紅花車輪梅」

葉が小型でピンク花のものは

「姫車輪梅」

というそうですが

それぞれ目にした気がします。

 

姫車輪梅

(紅花車輪梅かと思われます)

 

紅花車輪梅

(姫車輪梅かと思われます)

 

和名の別名は

原種を指す立車輪梅[タチシャリンバイ]

浜木斛[ハマモッコク]

テーチ木[テーチギ]というのが

あがってますけど

Wikipedia によれば

「テーチ木」は奄美諸島の方言で

沖縄では「テカチ」というのだとか。

 

「浜木斛」というのは

海岸付近に自生していて

木斛に似ていることから

付けられたものでしょうか。

 

 

英名は

Indian hawthorn の他

丸葉車輪梅で立項している

季節の花300」に

Yeddo hawthorn

というのも載ってました。

 

hawthorn は

アメリカ作家の

ナサニエル・ホーソンではなく

(綴りは同じですけど)

手元の辞書だと

山査子ないし山櫨子だそうです。

(いずれも「サンザシ」と読む)

 

Yeddo は

「江戸」の古い表記らしく

ですから英名を直訳すれば

「インドの山査子」

「江戸の山査子」

ということになりましょうか。

 

 

学名は

「庭木図鑑 植木ぺディア」だと

Phaphiolepis indica var. umbellata

となってますが

丸葉車輪梅で立項している

「季節の花300」を見たら

Phaphiolepis umbellata

となっていました。

 

Wikipedia を見てみると

Phaphiolepis umbellata

Phaphiolepis indica var. umbellata

シノニム(異名)とのことです。

 

「季節の花300」によれば

属名の Phaphiolepis は

ギリシャ語の rhaphis(針)と

lepis(鱗片)を合わせたもので

umbellata は「散形花序の」

という意味だとか。

 

車輪梅(アップ1)

 

「庭木図鑑 植木ぺディア」に

雄蕊が黄色から紅色に変わる

と書いてありますが

咲き始めのこの時期だと

まだ分かりません。

 

今後の楽しみですが

もうひとつ今後の楽しみなのは

実がなるということ。

 

これについては

今まで目にしてきていながら

全く気づかなかっただけに

楽しみなんですけど

山田隆彦の『樹木図鑑』

(池田書店、2021)によれば

「果実はブルーベリーにも似ていますが、

食用には向きません」とのことでした。