最近は寝床に入ると

就眠儀式のように

スマートフォンで

バロック音楽を流すようになりました。

 

自分のブログにアップした

YouTube の映像を頼りに

時には新たに検索したりして

聴くものを選んでますけど

先日たまたま見つけたのが

こちらです。

 

 

曲はヘンリー・パーセル作曲

メアリー女王の誕生日のためのオード

《来たれ、汝ら芸術の子》Z.323 です。

 

動画は

バターリャ修道院未完の礼拝堂において

2016年7月16日に行なわれた

ライブを収録したもののようで

演奏はマリオ・ナシメント指揮

ニンファス・ド・リス合唱団と

アルス・ルシタナエ管弦楽団です。

 

 

ニンファス・ド・リスというのは

「百合の精」という意味で

2003年に設立された

ポルトガル、レイリア出身の

女性ボーカルアンサンブルです。

 

 

アルス・ルシタナエは

アルスが「芸術」という意味で

ルシタナエは「ポルトガルの」

という意味のようですから

あえて訳せば

ポルトガル芸術管弦楽団

ということになりましょうか。

 

 

キーボードとオーボエが

モダン楽器だと見てとれるので

明らかに古楽器演奏ではないのですが

なぜか琴線に響くものがありました。

 

おそらくは女性合唱メインで

最後まで通しているから

だと思われます。

 

 

よくよく考えてみれば

パーセルの時代、この手の曲を

女性合唱だけで演奏したとは

とても思えません。

 

確認してみると

原曲ではカウンターテナーとバスも

ソリストとして指定されており

やっぱりね、という感じ。

 

 

第7曲目のソプラノ独唱は

原曲もソプラノ独唱です。

 

この第7曲

モダン楽器のオーボエだと

音がやや強すぎて

ソプラノを圧しているところも

あるようにも思いました。

 

第9曲の原曲では

ソプラノとバスの二重唱に

合唱が加わっていくのに対し

こちらはソプラノの二重唱に変更。

 

 

なお

第5曲目の低音部は

マラン・マレの器楽曲

《“聖ジュヌヴィエーヴの丘”教会の鐘》の

(《聖ジュヌヴィエーヴ・デュ・モン教会の鐘》

 というタイトルでも流通しています)

低音部を彷彿させるものがありました。

 

似てないという人も

いるかもしれませんし

似ているのは

もとより偶然でしょうけど

パーセルはこうした

グラウンド・バスを使うことを

好んでいたという印象が

なんとなくありますね。

 

 

楽器がモダンであるのは

まあ致し方ないとして

カウンターテナーやバスの独唱

カウンターテナーの二重唱まで

女性合唱用に編曲しているのが珍しい。

 

オーセンティックとは

とてもいえませんけど

全体的に少女合唱団が

歌っているようにも聞こえます。

 

そこが琴線にふれたのだとすると

ちょっとロリ入ってるんじゃないの?

と自分で自分に

ツッコみたくなりますが。( ̄▽ ̄)

 

 

あと、演奏の途中で

ペットボトルの水を飲んでいる

歌い手がいることも

ウケました。

 

会場はよほど乾燥するのか

指揮者も水分補給しています。

 

そういう

クラシックらしからぬところが

かえって野趣が感じられて

いいですね。

 

 

 

●修正(2月10日、2:30ごろの)

 

「合唱まで女性合唱用に

 編曲してあるというのが珍しい」

と書いていた箇所を

「カウンターテナーやバスの独唱

 カウンターテナーの二重唱まで

 女性合唱用に編曲しているのが珍しい」

と直しました。

 

「合唱まで女声合唱用に」では

意味がよく分かりませんので。

 

ちなみに原曲の合唱は

4声部ですので

「4声部合唱まで女声合唱用に」

なら、まだ分かりますけど

そういうつもりで書いたのかなあ。

 

すでに記憶の彼方です。( ̄▽ ̄)