『音盤紀行』1〜2

(左:KADOKAWA、

   2022.5.20/2023.3.20. 4th)

(右:KADOKAWA、2023.10.20)

 

エンターブレインほか

KADOKAWAの

4ブランドのまんが雑誌編集者が

集結して編集刊行している

『青騎士』に連載されているので

青騎士コミックスという

叢書名になるようです。

 

ざっと見てみたところ

裏側のカバー袖に

AOKISHI COMICS

と小さく書かれてました。

 

カバーとオビ背に

エンターブレインのロゴが

表示されているのは

エンターブレイン・ブランドの

編集者がメインだから

ということなんでしょうか。

 

 

まあ、それはともかく。

 

 

こういう本が出ている

ということを

Amazon か何かの

あなたへのおすすめ

というやつで最近、表示されて

第1話の内容に興味をそそられ

買って読んでみました。

 

第1話「追想レコード」は

亡くなった祖父の写真アルバムから

紙スリーブに孫の名前が記されている

民族音楽のレコードが見つかり

買取に来た中古レコード屋の

女性店員とともに

(というか女性店員に引きずられてw)

孫がそのレコードの正体を

突き止めようとするという

ミステリ仕立ての話です。

 

三上延のビブリア古書堂の

レコード版は珍しいかも

とか思って買ったんですけど

1冊まるまる

その中古レコード屋の店員

暦実さんのシリーズ

というわけではなく。

 

続く第2話は

西側のロック音楽の視聴が

禁止されている東欧での

レコード密売屋絡みの話。

 

さらに第3話は

フィリピンのレコード屋の

エレギ弾きの少女が絡む話で

第4〜5話になると

北海洋上の海賊ラジオ局が

話の中心となります。

 

 

第2話では西側の音楽を

ラジオで聴いてるんですけど

そのラジオの放送局が

第4〜5話の海賊ラジオ局。

 

第2話で少女が好きな

西側の音楽のアーティストが

第3話でフィリピンにツアーで訪れて

地元少女とセッションする。

 

というふうに

各話を読み進んでいくと

全体がゆる〜くつながっていて

こういう構成は好みですね。

 

 

ちなみに

これから読む

という人がいれば

描き下ろしの第6話は

オビ裏の内容紹介抜きで

読むのがおすすめ。

 

ですからここでも

内容は紹介しません。

 

自分は幸い

オビ裏を見る前に読んだので

最後のオチには

びっくりできました。

 

 

第2巻では

中古レコード屋の暦実さん

西側の音楽が好きな東欧の少女

海賊ラジオ放送局が

再登場します。

 

第13話は

SP盤の修復屋が巻き込まれる

怪談話ですけど

話の内容よりも

そういう仕事があることに

興味をそそられました。

 

第14話は

昭和29年の横浜が舞台で

海外音楽の情報を得るために

進駐軍の家庭にメイドとして通う

というレトロスペクトな設定が

実に好み。

 

最後の落とし方からすると

他のエピソードと絡むようですから

これ以上、内容にはふれません。

 

 

絵柄が、どストライク

というわけでは

ないんですけど

話の内容は、そのほとんどが

どストライクなものばかり。

 

タイトルと巻数、シリーズのロゴ

レコードのイラストだけを

エンボス加工したカバーも

なかなかおしゃれです。

 

2巻で終わりではなく

まだ連載が続いてるようなので

第3巻以降が楽しみです。