この時期になると
米粒を撒いたように
黄色い花の群生が
目につくようになります。
(6月8日撮影。以下同じ)
花自体が小さいため
写真に撮っても
ピントが合わないか
白飛びしてしまい
細部が潰れてしまうことが
多かったんですけど
先日、撮ったものは
珍しくピントが合って
細部もくっきりしているので
取り上げることにしました。
ハナノナで調べると
「コメツブウマゴヤシ」
と出ます。
最初に、米粒を撒いたように
と書いた通り
花の印象と合っているので
間違いないだろうと思いつつ
帰ってから調べてみたら
よく似た花としてあげられる
米粒詰草[コメツブツメクサ]と
本当によく似ていて
一見したところでは
区別するのが難しく
困ってしまいました。
花期も同じ5~7月だし。
以下、「松江の花図鑑」
というサイトに載っている
米粒苜蓿(米粒馬肥)と
米粒詰草の項目の記述を参考に
違いを検討していきます。
米粒詰草は
花が終わっても
花弁が残るのに対して
米粒苜蓿は花弁が落ちる
という違いがあるようですが
咲いている花を撮った写真じゃあ
分からない。
というか
黄色いのに混ざって
茶色いのがありますけど
これが枯れた花弁の集まりなら
米粒詰草ということになります。
米粒苜蓿の果実は黒くて
まとまって葡萄のような形なので
その意味でも米粒詰草っぽい。
一方で
先端部に鋸歯があるという
米粒苜蓿の葉っぱの特徴や
托葉(葉っぱが付いている
茎の部分の葉のようなもの)の
先端部が尖るという特徴は
今回の個体に
明らかに見て取れます。
ところで
もう少し検索してみたところ
「たじまのしぜん」
というブログ? を
見つけました。
米粒苜蓿の場合
托葉の先端が
単に尖るというより
縁が不規則に避けて
先端が針のように尖る
ということらしく
そこを基準にすれば
今回の個体は米粒詰草
ということになります。
ところがですね
もうひとつ似た花に
薬玉詰草[クスダマツメクサ]
というのがあって
上にリンクを張っておいた
「松江の花図鑑」の項目を見ると
そこに載っている写真が
今回の個体に大変よく似ています。
花弁に脈があるあたりや
黄色い花弁の下に
枯れた花弁が付いて
ぶらさがっているあたりが
そっくり。
手元の『草花・雑草図鑑』では
「花弁にある脈がへこんでいる」
と書かれているんですが
写真が小さくて分かりにくい
という難点がありまして
判断がつかないなあ
と悩んでたところでしたけど
脈を意識して下の写真を見ると
だんだんそれっぽく見えてきたり。
米粒詰草と薬玉詰草は
ともにマメ科シャジクソウ属で
米粒苜蓿はマメ科でも
ウマゴヤシ属になります。
シャジクソウ属は
上でも書いてきた通り
熟しても花弁が落ちないそうなので
茶色いのが熟した実だとすれば
花弁が落ちていないことから、
また補強証拠として
托葉が裂けていないことも含めると
米粒詰草か薬玉詰草
ということになります。
そこからさらに
花弁に脈があることによって
薬玉詰草であろう
ということになりませんかね。
ちなみに
薬玉詰草の別名を
ホップツメクサというと
『草花・雑草図鑑』にあります。
花序の形状に
由来するんでしょうけど
上のアップ写真で
緑色の部分を見ていると
色合いからかも
とか思ったり。
まあ、
撮ってきた写真だけで
判断できるのは
ここまで。
というわけで
ハナノナさん、残念でした
ということにして
手打ちとさせてください。
ダメ? ( ̄▽ ̄)





