昨日は
地元で歯医者の定期検診をすませ
採点済み答案を立川まで届けてから
三鷹市芸術文化センター
「風のホール」まで
行ってきました。
ハインリヒ・シュッツ合唱団・東京と
メンデルスゾーン・コーアによる
〈レクイエムの集い〉という公演が
あったからです。
塾の採点業務で
ご一緒している方が
合唱団のメンバーとして
参加されているご縁から
公演のお知らせを
いただいたものです。
三鷹市芸術文化センターは
以前にも行ったことがありますが
会場の場所を確認するため
少し早めに到着。
でも
今ごろの時期は
午後6時ごろともなると
日がとっぷりと暮れてしまい
ちょっと道に迷ってしまいました。
三鷹通りを一直線に行けば
すぐに分かるのですが
三鷹通りかどうか
判然としなくなって
途中で左に折れ
中央通りに行ってしまったり。
中央通りを進んで
前回来た時にも覗いた
古本屋を発見し
ようやく位置が判然として
安心したという。( ̄▽ ̄)
せっかくですから
ついでに何冊か買って
念のため店主に確認し
現着しました。
場所を確認してから
近所のガストで
軽く食事を済ませて入場。
ステージはこんな↑感じで
下手側奥にあるのは
ポジティフ・オルガンです。
今回の公演は
間に15分の休憩を挟み
前半がアカペラ合唱(45分)で
後半がポジティフ・オルガン伴奏のみの
合唱とソロ重唱(合わせて45分)という
プログラムでした。
下手側前にあるスクリプターで
歌詞が表示されます。
時間が来て
合唱団のメンバーがステージに並び
指揮の淡野太郎氏が登場。
前半パートの演目は以下の通り。
F・メンデルスゾーン=バルトルディ
01. 〈神よ、裁きを〉詩篇43 作品78-2
02. 〈我ら人生の半ばにありて〉作品23-3
ルドルフ・マウエルスベルガー
03. この都のかくも凄[さび]しきは何故
H・フォン・ヘルツォーゲンベルク
04. 礼拝聖歌集 作品92
〈死者の日曜日のために〉全曲(全8曲)
メンデルスゾーンはいっとき
〈我が祈りを聴きたまえ〉
(作品番号なし)を聴くのに
CDを買い漁りましたので
いずれも聴き覚えがありました。
〈神よ、裁きを〉は
大学生が肩を組んで歌ってる
みたいな感じ(個人の印象w)の
冒頭のバス声部がいいんですけど
途中の Harre auf Gott!
(神を待ち望め!)というところで
盛り上がるところが
印象的な曲です。
〈我ら人生の半ばにありて〉は
出だしが「荒城の月」みたいな感じで
(これも個人の印象ですけどw)
Heiliger Herre Gott!
(聖なる、主なる神!)で高揚し
盛り上がってからの最後
キリエ・エレイソン(憐れみたまえ)
の旋律が身震いするほど良い。
歌詞は3節に分かれていますが
第1節、第2節の最後の
キリエ・エレイソンは
同じ旋律です。
今回の公演でも
上に書いたところを
「そうそう、これこれ」
とか思い出しながら
聴いてました。
なお、詩篇43のあと
歌い手の位置を
入れ替えていましたが
その意図するところは
響きの問題かと思いますけど
こちとら素人につき
確かなところは分かりません。
今回の公演曲のCDは
メンデルスゾーンだけに
いろいろと出ています。
先般亡くなった
ミシェル・コルボも
ローザンヌ声楽アンサンブルを率いての
録音を残していますけど
ここでは(廃盤で恐縮ですが)
マルティン・フレーミヒ指揮
ドレスデン十字架合唱団の盤を
薦めておくことにします。
(徳間ジャパン TKCC-30237、1991.10.25)
歌詞対訳もついてますし
杉山好によるライナーの解説が
充実しているのも
ポイントが高い。
原盤はドイツ・シャルプラッテンで
1989年10月9~13日
ドレスデンの聖ルカ教会にて
録音されました。
変にロマン派的な身ぶりがなく
質朴で篤実な感じ
とでもいいましょうか
そういう印象を受ける演奏で
今回の公演の演奏とも
共通するのではないかと思います。
マウエルスベルガーは
上記のフレーミヒ以前に
ドレスデン十字架合唱団の
カントールを務めていたことが
知られているというか
自分はそちらで
名前に聞き覚えがありました。
今回の曲は
第2次世界大戦の
ドレスデン爆撃の3週間後
その合唱団のために
作られた曲だそうです。
公演前にCDを探してみて
入手できたのは、こちらの盤。
(香港 Naxos: 8.573078、2013.5.17)
演奏は
クリス・ワトソン指揮の
ソスピーリという声楽アンサンブルで
録音は2011年8月9~12日です。
ソスピーリの演奏は
いわゆる絶唱型で
悲痛な叫びという感じがする
ソロ・ソプラノの歌唱が
今ひとつ好みではなく。
ですから今回の公演でも
絶唱型になるのかと
ちょっとビクビクものでしたが
ソプラノのソロは柔らかく
絶唱型になっていなかったのは
個人的には幸いでした。
なお
マウエルスベルガー指揮
ドレスデン十字架合唱団による演奏
と思われるのが、こちら。
〈ドレスデン・レクイエム〉とも
呼ばれているようですね。
前半最後のヘルツォーゲンベルクは
オーストリアに生まれ
のちドイツのライプツィヒに移り
ブラームスのお弟子さんを妻に迎えた
時期的にはロマン派の作曲家です。
日本ではあまり知られておらず
ロマン派の時期の作曲家ということで
自分も聴いたことがありませんでしたが
今回の演目の予習のためCDを購入し
いちど聴いてから臨みました。
聴き馴染みがないため
地味な印象しか受けませんでしたけど
それだけに、全8曲中の第3曲目で
ソプラノ・ソロが先行して歌い始めると
ハッとさせられます。
ちなみに購入したCDはこちら。
(独 Carus-Verlag: Carus 83.408、2014)
演奏は
マルクス・ウツ指揮
アンサンブル・カンティッシモで
録音は2013年11月8~11日です。
ちょっと長くなったので
後半パートは次回に続きます。
最後までお読みいただき
ありがとうございます。m(_ _)m