1月22日(金)20:00から
NHK BSプレミアム
「BS時代劇」枠で放送の
『明治開化 新十郎探偵帖』
第六回「稲妻は見たり」
オンタイムで視聴しました。

念のため
本24日(日)18:45からの
再放送でも観ております。

 

 

以下、ドラマの内容に

少しだけ踏み込みますので

未視聴の方はご注意ください。


今回ベースとなったのは
『明治開化 安吾捕物帖』の
同じタイトルの第11話です。

骨董の皿を割った女中が
井戸に身を投げて死ぬという
番町皿屋敷を連想させる事件
と思わせて実は……というところや
留守番が雷嫌いであることを
利用するというあたりは
踏まえられていました。

その一方、例によって
原作の登場人物を大幅にカットし
主要人物の人間関係や背景も
変えられているため
犯行動機がまったく違うものに
なっておりました。

もっとも、原作の方は
短いわりに登場人物が多過ぎて
必要以上にゴタツイている感じが
しなくはないですから
尺に収めるため、その他の理由で
登場人物を削るのはありかと。


今回は
事件関係者の郷里である
茨城まで調査に向かうシーンがあり
新十郎と泉山虎之介だけでなく
加納梨江も同行するという設定。

安吾の原作でも
新十郎と虎之介、花迺屋因果が
調査のために地方に向かう
というエピソードがありますので
それを踏まえているかもしれません。


シリーズものとしては
西郷隆盛が
大久保利通との対立を避け
鹿児島に帰るとか
新十郎と梨江の関係が深まるなど
最終回を見据えた展開も
目立ちました。

勝海舟が
人を大切にしすぎる西郷と
欧米に追いつこうと先を急ぐ大久保とは
どちらも正しいと言っていて
おやおやと思ったり。

西郷の
大久保は体裁を気にし過ぎで
悪い男ではない
明治の世には必要な男だ
という意見に海舟が同意していたのも
印象的でした。

大久保が
単なる悪役という位置づけでは
ないようだったのが
ちょっと意外だったわけで。


今回は梨江が
使用人2人の恋の道行きという
間違った推理を展開して
一人で盛り上がっており
面白かったです。

梨江のキャラに合わない
という気もしますけどね。( ̄▽ ̄)


真犯人が明かされたあとの
新十郎の処置は意外。

速水大警視はもとより
鮫島、福原両警部らが
それを受け容れたのも
意外や意外でした。
 

もはや家庭内の問題では

なくなっていると思うだけに

中途半端なヒューマニズム

という感じがするんですけど。