12月25日(金)20:00から
NHK BSプレミアム
「BS時代劇」枠で放送の
『明治開化 新十郎探偵帖』
第三回「万引き一家」
オンタイムで視聴しました。

本日18:45からの再放送も

冬期講習の採点を済ませてから

何とか帰るのが間に合って
観ることができております。


原作は『明治開化 安吾捕物帖』
第5話「万引一家」です。

原作の登場人物を刈り込み
人間関係を改変し
半年前の主人殺しはそのままに
現代の事件としては
番頭殺しに変更するなど
微妙にアレンジされています。

最初に観た時は
微妙に違うところに
違和感を覚えたものでした。


原作が持っていたアクが

漂泊された感じとでもいうか。


でも再放送で観直したら
これはこれで
すっきりとしてていいか
とか思い直したり。


原作で重要な役割を果たす
ある病気については
現在、放送で描けないので
松本清張原作の某ドラマ同様
変更されていましたが
さほど不自然とも感じず。

その他の部分でも
原作のアイデアやプロットを
うまくアレンジしていて
換骨奪胎ものとしては
成功している方かもしれません。


それよりも
というと語弊がありますけど
新十郎の過去が明らかになるところと
梨江との関係が進展するところが
観どころといえそうです。

新十郎の回想シーンでは
福士蒼汰が丁髷月代姿を披露し
『仮面ライダーフォーゼ』で
リーゼントだったことが思い出され
妙にウケました。


あと、新十郎が
西郷隆盛と対面する場面も
今回の観どころのひとつでしょう。

勝海舟邸を訪れた西郷に

「国はどこな」と聞かれて
「言う必要があるのか」と
敵愾心を感じさせる返答を
新十郎がしたため
一瞬、緊張が走ります。

その一瞬の後、西郷が
なるほど自分が悪かった
これからはどこの出かは関係ない
能力さえあれば政府も
優れた人材を登用する時代だから
と受けるあたり
ホントかしらと眉に唾付けつつも
西郷の大人な対応自体は
なかなか良かったと思います。


ちなみに
黒猫を飼うと云々という
言い伝えが出てきましたけど
初めて聞きました。

ホントなのかしら
と思うと同時に
横溝正史『悪魔の手毬唄』での
山椒魚の扱いを
連想させたことでした。