先日、

『ドーリの勝利』(1592)という

イタリアで編纂された

マドリガル集のCDを聴いたことは

当ブログで書いたとおりです。

 

その際、

「ドーリ」とは何者か

ということを教えられた記事として

南葵音楽文庫ミニレクチャーの

第19回にリンクを張っておきました。

 

リンク先を御覧になられた方なら

御存知のとおり

ミニレクチャーの第19回は

『ドーリの勝利』についての記事ではなく

エリザベス1世に捧げられた

『オリアーナの勝利』(1601)という

マドリガル・アンソロジーについての

解説記事です。

 

その『オリアーナの勝利』は

『ドーリの勝利』を紹介した

当ブログの記事でもふれている

イギリスの男性6人組ユニット

キングズ・シンガーズが

『ドーリの勝利』を録音する前に

録音しています。

 

そのCDが

たまたま Amazon に

出品されていましたので

興味を引かれて注文してみました。

 

『オリアーナの勝利』

(英 Signum Records.

 SIGCD-082、2006.10.20)

 

リリース年月日は

タワーレコード・オンラインに拠ります。

 

もっとも

録音は1998年の3月ですし

マルPは1999 WDR とありますので

Signum 盤以前にも

出ていた可能性が

あるんですけど。

 

中古を買ったんですが

なんと未開封品でした。

 

 

日本流通仕様盤ですが

歌詞対訳の類いは付いておらず

収録曲名を記した

タスキ(オビ)だけです。

 

でもまあ、

解説は南葵音楽文庫の

ミニレクチャーで

代替できないわけでも

ないですしね。

 

ミニレクチャーの方に載っていた

初版譜のタイトルページの書影なんて

CDのライナーにも

載っていないくらいなので

実に貴重だし、ありがたいです。

 

 

編者のトマス・モーリーは

イタリアで出版された

アンソロジーのアイデアを

パクったわけですが

それはまあ、現在でも

よくあることでしょう。

 

モーリーは女王から

楽譜出版の独占権を得たようですし

それへの返礼であることは

明らかでしょうが

臆面もないといえば臆面もない。

 

それでも

捧げる相手が女王ともなると

臆面もないという感じが

薄れる気がするのは

なぜなんでしょう(苦笑)

 

モーリーから依頼された

音楽家たちが

名誉なことだと思い

(あるいは女王のためなら

と思ったかもしれませんけど)

いそいそと作った姿が想像されて

なんだか愉快にもなってきます。

 

 

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