先日、中目黒TRYであったライブで
アルパ奏者・小野華那子さん演奏の
「コーヒー・ルンバ」について
自分的には西田佐知子バージョンの方が
馴染みがあるというようなことを
書きました。
ところで同曲はもともと
インストゥルメンタル
つまり歌のない楽曲として作られたもので
そのもともとのインスト版を収めて
日本でヒットしたのが
こちらになります。
(日本グラモフォン DP-1223、1961)
日本での発売元は日本グラモフォンですが
オリジナル・レーベルはポリードール。
ジャケットには
「ウーゴー・ブランコ」とありますが
ライナーでは「ウーゴ」となっていますし
「ウーゴ」と表記されるのが一般的ですので
ここでも「ウーゴ」表記にしています。
同様にライナーでは
「アルパ」と「ヴィアヘラ」の間に
ナカグロが入っていますので
これもそちらに合わせました。
ペラ1枚のジャケ裏のライナーによれば
Arpa Viajera というのは
ヴェネズエラのアルパの一種だそうで
ウーゴ・ブランコはその名手なのだとか。
もちろん、というのも変ですが
アルパのソロではなく
ベースやクラベス、タンバリンなどが
伴奏(?)に加わっています。
聴いてみると
他にもパーカスで
何か加わってそうな感じ。
なお、Wikipedia には
本曲のリズムはルンバではなく
オルキデアだと書かれています。
そしてオルキデア Orquidea は
上掲写真でも分かる通り
カップリング曲の原題でもあります。
とすると
「らんの花」と訳すのは誤訳で
「オルキデア」と原文ママにしておくのが
正しいのかもしれませんね。
なおリリース年が
レコードのどこにも表示されていないため
かまち潤の『日本人が愛した
懐かしの洋楽ポップス事典』に
拠っています。
(平凡社、2006.9.21)
本書の第3章では
日本企画盤や日本語歌唱盤の紹介と
その変遷について書かれています。
1950年代後半から80年代までに至る
日本の洋楽ポップス・シーンの
ある側面を垣間見ることができ
読みごたえもあるし
勉強になる1冊ですね。
ただ、収集癖をくすぐるのが
珠に瑕かな。( ̄▽ ̄)