(ana/records: ANCD-10002、2017.7.29)
副題「ラテン名曲集」
リリース年月日は
タワーレコード・オンラインの
記載に拠りました。
もっとも、購入したのは
新宿のタワーレコードで
ですけど。
バッハを弾いたアルバムも
出しているようですが(未見未聴)
基本的に、18世紀フランスの
クラヴサン楽曲を専門とする奏者による
スペイン系の作品を中心とする1枚です。
スペイン系といっても
曽根麻矢子の名盤
『ラティーナ』(2002)のように
バロック時代のチェンバロ曲がメインではなく
主にスペイン国民楽派のピアノ曲を
チェンバロで弾いている作品集です。
これがまた
チェンバロにぴったり合う曲が多く
まるでラモーかクープランの曲を
聴いているかのような
そんな印象を受ける演奏もあったり。
冒頭にドビュッシーの『子供の領分』から
「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」を置き
以下、イサーク・アルベニス
エンリケ・グラナドス
マヌエル・デ・ファリャ
フェデリコ・モンポウといった
スペインの作曲家によるピアノ曲が
演奏されていきます。
なかでも
アルベニスの「アストゥリアス」と
グラナドスの「オリエンタル」
「アンダルーサ」、「アラベスカ」の3曲は
絶品としかいいようがありません。
ピアノによるオリジナル演奏が聴きたくなり
スペインもののピアノ演奏で有名な
アリシア・デ・ラローチャのCDを
探しまくってしまいました。(^^ゞ
もちろん
チェンバロのために書かれた
ドメニコ・スカルラッティや
アントニオ・ソレールの曲も
収められています。
続けて聴いていると
あ、これはスカルラッティだな
と分かるのは
バロックの書法が際立っているから
というより、単に
聴き覚えがあるからでしょうけど。( ̄▽ ̄)
最後に置かれている
ソレール神父の「ファンダンゴ」は
やはり絶品でございますなあ。
使用楽器は
クリスチャン・クロールが
1770年にリヨンで制作した楽器の
レプリカです。
ただ、普通のクラヴサンとは
ちょっと違っていて
1オクターブの足鍵盤がついています。
いわゆるペダル・チェンバロとは違う感じだし
たまたま足鍵盤付きのものを
復元したのかどうか
よく分かりませんけど
変わっているのは確かなので
その点でも一聴の価値ありかと思います。