honto から新刊通知メールが来て
紹介ページを見た時に
同書を買っている人への
おすすめ本としてあがっていたのが
こちらのムックでした。
(宝島社、2014.4.20)
『このマンガがすごい!』編集部編
『大人の少女まんが手帖』の1冊。
TJ MOOK という表示は
どこにも見当たりませんが
同じムックのシリーズと考えても
良いかと思います。
上に記した刊行年でも分かる通り
去年、出た本ですが
出ていたことに気づかず
あるいは気づいていたのに
スルーしたのか
そこらへんは分かりませんけど
買った記憶がないのは確かだったので
一緒に購入したのでした。
そしたらこちらにも
陸奥A子の単行本未収録作品として
「ジェントル・グッドバイ」
というのが復刻されており
びっくりしたという。
1976年5月号に掲載されたこの作品も
なぜ、未収録のままだったのか
よく分かりません。
クライマックスの場面は
バスケットボールのコートなので
(高校の体育館ですけどねw)
中学生の頃
バスケット部で補欠だった自分が
当時、この作品に接していたら
とんでもない勘違いをしたり
妄想を抱いていたかも。
うーん。(⌒-⌒; )
本ムックは
陸奥A子だけでなく
おとめちっくまんがを代表する
陸奥A子、田渕由美子、太刀掛秀子の
特集号というべき内容ですけど
上の3人へのインタビューが載っているのが
資料的にも貴重ですね。
太刀掛秀子はインタビューで
自分の描くものは
おとめちっくまんがに相当しない
というようなことを言ってますが
自分の個人的な印象でも
この発言は腑に落ちるものでした。
代表作として知られる
『花ぶらんこゆれて…』(1978〜80)は
陸奥A子や田渕由美子に比べれば
絵のタッチが違いますし
学園生活などの日常性よりも
ドラマチックな物語性に
重点が置かれていると
思ったものでした。
『花ぶらんこゆれて…』が
4巻にわたる長編であるということも
物語性の高い作風であることを
よく証しているように思います。
本ムックには
おとめちっくまんが全盛期に
人気のあった作家を紹介する
「プレイバックおとめちっくワールド」
というページもあります。
懐かしい名前がある一方で
知らない名前もありますけど
萩岩睦美の名前がないのは
ちょっと解せない感じ。
代表作の(でも、いまだに未読のσ(^_^;】)
『銀曜日のおとぎばなし』(1983〜84)は
ちょっと違うかもしれませんが
それ以前の(こちらは読んでます)
『シネマ・ドリーム』(1980)や
『ミッドナイトはりねずみ』(1981)などは
典型的なおとめちっくまんがだという
印象なのですけど。
もっとも、萩岩作品を
同時代に読んでいたわけではないので
リアルタイムで読んでいた人たちとは
印象にズレがあるかもしれません。
そんなことをいえば
田渕由美子も太刀掛秀子も
長じてから読んでの印象なのでして
ほんと、同時代に読んだのは
陸奥A子だけだったりしますから
同時代の読者の感覚を
知らないだけかもしれません。
でも田渕由美子が
1998年になって刊行した新作
『チュー坊がふたり』と
『桃子について』は
同時代に読んでます。
(別に自慢することじゃないし。
文脈ズレてるしw)
これは2冊とも面白かった。
それもあって
田渕由美子が本ムックに
書下ろしを寄せているのは
嬉しい驚き。
『フランス窓便り』(1978)の
コミックス巻末あとがきまんが
という感じの短いもの(1ページ)ですけど
ユーモアあふれる内容なの加え
田淵さんの絵柄が好みなこともあり
(実は陸奥A子より好みかも)
素直に嬉しいです。(^_^)