『GOLDEN☆BEST 南沙織 コンプリート・シングルコレクション』

(Sony Music Direct (Japan) Inc.

 MHCL-1788〜9、2010.9.8)

 

こちらを購入したのは

池袋のディスクユニオンで

マイページの購入履歴を

たどってみたところ

2016年10月2日のことでした。

 

買ってきてすぐ聴いたわけではなく

聴いたのは翌年の1月だったかと思います。

 

両親が上京していたので

深夜、パソコンにイヤホンを挿して

聴いたのではなかったのかと。

 

そのためかあらぬか

あまりにも音が良かったのと

あまりにも懐かしい歌が入っており

特に1枚目のディスクが琴線に触れて

たちまち遅ればせのファンに

なってしまったという。

 

ついには

CD-BOX まで購入しただけでなく

そちらでは復刻されていない

ライブ・アルバムまで

買ってしまった次第です。

 

とちらはまだ、全部聴けてませんけど。(^^ゞ

 

 

本盤を聴いて関心を持ち

いろいろ検索し始めてから

その刊行を知った

永井良和の『南沙織がいたころ』

 

『南沙織がいたころ』

(朝日新書、2011年9月30日)

 

という新書を手に入れて読んだのも

火に油を注ぐ結果になったような。( ̄▽ ̄)

 

 

本盤は

南沙織が1970年代にリリースした

デビューシングル『17才』(1971)から

いったん引退するまでの全シングルと

1992年代に復活して以降

現在までのところ最後となる

『初恋』(1997)までの

A面曲ないしメイン・タイトル曲を

すべて収録しています。

 

とにかくディスク1に入っている曲は

テレビの歌謡番組を

ぼんやりと観ていたに過ぎない自分でも

聴き覚えのある曲ばかりで

まず、それにびっくりしました。

 

 

なんといっても

デビューして以来

1曲を除く16作目まで関わった

筒美京平のサウンドが

とにかくすごい。

 

いわゆる神曲ばかり、といっても

過言ではないかと思います。

 

17曲目から

イメージ・チェンジを図って

筒美京平以外の作曲家が

曲を作るようになりますけど

たまに筒美の作った曲が流れると

どことなく聴き覚えがある

というのもすごい。

 

ディスク2に入っている

22曲目の

「ゆれる午後」(1977.3)なんかが

そういうタイプの曲。

 

 

イメチェンを図って

筒美メロディーから離れた17曲目

フォーク調の「人恋しくて」(1975.8)は

これまたサビとメロディーを

非常によく記憶しています。

 

作詞は中里綴、作曲は田山雅光。

 

アグネス・チャンの

「冬の日の帰り道」(1975.12)と

同じくらい

当方の琴線にふれると思ったら

同じ年のリリースでした。

 

 

ちなみに

筒美メロディーから離れた曲では

つのだひろ作詞作曲の

「街角のラブソング」(1977.7)も

ああ、あったあった、という感じで

よく覚えています。

 

こういう明るい曲は好き。

 

 

さらには

これは記憶していませんでしたが

俗に沙織節といわれる

語尾が跳ねるというか

コブシじゃないんだけど

コブシをきかせているかのような

キックの効いたクセのある歌い回しに

とにかくシビレてしまいました。

 

後に尾崎亜美作曲の

「春の予感 - I've been mellow」(1978)を

レコーディングする際、尾崎から

沙織節にならないように、と言われて

ショックを受けたそうですけど

今、聴くと、その沙織節こそが

独特の魅力になっていると思います。

 

これ(沙織節)にハマると

ちょっとやそっとじゃ

抜け出せません。

 

 

ライナーには

元担当ディレクター小栗俊雄による

「シンシア・レコーディング・ヒストリー」

というエッセイを収録。

 

これが資料として優れもの。

 

オビ(タスキ)裏には

小栗の経歴が載っている上に

南沙織による

一言メッセージが載っていて

そのメッセージがカワイイのに加え

こういうスペースを無駄にしない編集も

当方の琴線にふれました。

 

 

本ベスト盤は自分にとっては

太田裕美のベスト盤と並んで

単にアイドル歌謡史を担った

一人としてではなく

単体アイドルとしての

その楽曲をすべて

たどり直したくさせたという意味でも

ツートップの最強盤だったと

今となっては思う次第です。

 

太田裕美も

アイドル時代のレーベルは

ソニーだったし

ソニーってすごい!

と素直に思っちゃいますね。(^_^)

 

 

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