『サン・レモのゆかり』CD復刻盤

(キングレコード SWAX-1020、2014)

 

販売はスカイステーション。

 

上記、管理番号とは別に

NKCD-6680 と併記されていますが

こちらがキングの方の番号かも。

 

 

「恋する瞳」を引っさげて

サン・レモ音楽祭に参加し

みごと入賞した記念にまとめられた

カンツォーネを集めたアルバム。

 

他のアーティストによる

サン・レモ入賞曲が

いくつか収録されており

一部の曲を除き

すべてイタリア語で歌われています。

 

 

サン・レモ音楽祭に参加するためには

イタリアでレコードを出している

というのが条件だそうです。

 

そのために書かれたのが

「恋する瞳」だそうでして

「ポコ・ドコ」とカップリングで

現地でリリースされました。

 

竹内まりやが

『Longtime Favorites』(2003)で

カバーしているのは

そのイタリア語版の方になります。

 

日本でも

シングル盤(コンパクト盤)で

リリースされましたが

アルバムに収録されている分のみ

1コーラス目が日本語で歌われています。

 

 

復刻されたCDは

当時のジャケットを復刻した

紙ジャケット仕様になっています。

 

ジャケ表のマイクは

なんとも時代色があって

いい感じ。

 

ジャケ裏には

サン・レモ音楽祭に参加した歌手との

現地での交流を写したスナップや

着物姿で歌うスチールが載っていて

竹内まりやがテレビで観たという

当時の空気を偲ばせています。

 

コニー・フランシスと

ホテルで話している写真などを見れば

現在と同じか、現在以上に

歌の世界はグローバルだったことが

よく分かります。

 

見る世代によっては

高度成長期の日本の勢いを読みとって

感慨にふけってしまうかも。

 

 

1960年代の日本では

アメリカのポップスだけでなく

フランスのシャンソンや

イタリアのカンツォーネなどが

カバー・ポップスとして

割とたくさんリリースされていました。

 

ヨーロッパ系のポップスに

勢いがあったわけで

ここらへんは

現在の日本の洋楽事情と

大きく異なるところかと思います。

 

カンツォーネといえば

越路吹雪や岸洋子といった名前が

すぐに思い浮かぶという人も

いるかもしれませんけど

いわゆる流行歌

現在の歌謡曲の歌手である

伊東ゆかりによって

まるまる1枚カンツォーネ

というアルバムを出しているというのは

現在の感覚からすると

かなり異色かもしれません。

 

 

そんなカンツォーネですけど

実はアグネス・チャンが

トロント留学時代に出したアルバムで

歌っており

そのアルバムから

シングル・カットされた曲も

あったりします。

 

リリース当時、自分は

カンツォーネだと

知らなかったんですけど

最近、ザ・ピーナッツや伊東ゆかりの

60年代のアルバムを聴くようになって

なんとカンツォーネであったか

と気づいた次第です。(^^ゞ

 

 

伊東ゆかりが

カンツォーネのカバーを出していたのは

キングレコード時代ですけど

伊東と競合するようにして

カバー・ポップスを歌っていた

ザ・ピーナッツは

渡辺プロダクションに所属しており

伊東も後に渡辺プロダクションに

移籍しています。

 

アグネスがカンツォーネを

歌うことになったのは

渡辺プロダクションの先輩歌手が

カンツォーネをカバーしており

それを知っていたディレクターの

判断によるものだったのかもしれないと

この年になってようやく

腑に落ちたのでした。

 

 

そのアグネスの歌う

カンツォーネのカバー曲は

分かった限りで2曲あるんですけど

2曲とも同じアーティストの曲で

そのオリジナル盤も見つけました。

 

そちらについては

機会があれば

ぜひ紹介したいと思っていますので

お楽しみに。

 

とはいっても

カンツォーネだけに

どれだけの人が興味があるか

想像もつかないんですけど。(⌒-⌒; )

 

 

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