(Crown Record 香港 CST-12-41、1979)
以前「本日の収穫」として
ジャケットの写真を
アップしただけだったレコードで
香港のクラウンレコードから
リリースされました。
先に『晨星・情劫・流浪客』を
取り上げたので
いい機会だと思い
続いて紹介することにします。
本盤がリリースされた年
日本では
『ダイアリー』
『美しい日々』といった
オリジナル・アルバムが出ています。
あとの2枚は
ファン以外には、あまり
知られていないかもしれませんけど。
自分もあとの2枚を購入したのは
つい最近、中古で、でした。f^_^;
同じ年、シングルは
上の『不思議の国のアグネス』に基づく
『鏡の中の私』と
『100万人の Jabberwocky』
そして『春不遠』が出ています。
Jabberwocky
(ジャバーウォーキー)は
ご存知『鏡の国のアリス』に出てくる
幻獣の名前です。
アルバムでは
Talkin' Jabberwocky という題で
歌詞が英語でしたが
シングルだと
サビ以外が日本語になっています。
「春不遠」は
「はるとおからじ」と読みます。
これはいい曲でしたね。
閑話休題。
『雨中康乃馨』ですが
タイトル曲には
「香港電台長篇劇主題曲」
という副題が付いており
ドラマの主題歌のようです。
その他の曲については
タイアップ曲かどうか
正確なところは分かりません。
先の記事で書いたように
作曲者名の有無から判断して
全12曲中
中国語オリジナル曲は
4曲のみと考えられます。
残りの8曲のうち
オリジナル曲というか
オリジナル・メロディーの
判別がついたのは
以下の5曲でした。
「別了 Jolene」
「仍在人海中」
「我再不願流浪」
「他的眼睛」
「尋夢去」
題名から判断できるのは
1曲ぐらいしかないのではないか
という感じですが。( ̄▽ ̄)
「別了」は
Jolene と並記してありますし
歌詞にも歌い込まれているので
洋楽にうとい自分でも
聴いてすぐに分かりました。
それくらいメディアで流れた
ということですね。
「仍在人海中」は
アグネスが日本でリリースした
コンサートのライブ盤で歌っているので
すぐ分かりました。
「他的眼睛」は
聴いた途端
どこかで聴いたことがあるなあ
と思ったので
うろ覚えの歌詞を基に
検索してみたところ
加藤登紀子の名曲でした。
残り2曲はアグネス自身の曲です。
「我再不願流浪」は
アルバム『アグネスの小さな日記』(1974)に
初収録された「雪」の、
また「尋夢去」は
「草原の輝き」(1973)の、
それぞれカバー。
カバーとはいっても
和訳された歌詞と比べてみると
どちらも詞の内容が
オリジナルとは
まったく異なります。
訳詞ですらなく全く別もの
といっていいくらい。
特に「雪」の変わりようには
びっくりさせられること
請け合いです。
上にもふれたように
『晨星・情劫・流浪客』と同様
和訳の歌詞カードが封入されています。
ですから、もしかしたら
ポスターも
封入されていたかもしれませんが
購入したものには
入ってませんでした。
こればかりは
封入されているものに出くわさないと
確実に、ない、とはいえませんしね。
困ったものだ( ´(ェ)`)
仮に封入されていたとすると
『晨星・情劫・流浪客』と同様
ライナーの表紙と同じ写真だったかも。
こちらの写真はジャケットの裏に
カラーでも載っています。
なお、
Wikipedia 日本語版の
アグネスの項目の「概要」に
香港におけるヒット曲として
あげられている
「雨の中のカーネーション」
というのは
本盤のタイトル曲です。
同じ記事の「略歴」では
「初の広東語アルバム」
とも書かれており
なるほど重要な1枚であったなあと
今ごろ気づきまして
買えてよかったと思う次第。(^^ゞ
その一方で
香港クラウンレコードから出た
残り1枚には
いつ出会えるかと思うと
遠い目になってしまいます。
もっとも
前にも書いたように
聴くだけなら
手許にあるCDで
聴けるんですけどね。(^^ゞ