『夜明けのマイウェイ』

(キングレコード GK-8089、1979.10.21)

 

塾の春期講習で町田に行ったとき
当地のBOOK・OFFで見つけました。

 


それ以前にも
中古レコード屋などで
何度か見つけていたのですが
歌っているグループの名前は記憶にないし
テレビドラマの主題歌ということもあり
食指がそそられず
スルーしていたのですね。

 

それなのに
春期講習帰りに買ったのは
そのすぐ前に読み終えていた
スージー鈴木の『1979年の歌謡曲』

 

『1979年の歌謡曲』

(彩流社・フィギュール彩、2015.11.4)

 

で取り上げられていたのを
覚えていたからでした。

 


同書では
1979(昭和54)年に発売されたヒット曲を
改めて聴き直していって
同時代の音楽シーンを
あぶり出していくことが
意図されています。

 

全部で50曲、

取り上げられているんですが
「夜明けのマイウェイ」については
「正直、この本で紹介している
きらびやかなヒット曲の中では、
知名度がかなり低いと思う」

(p.113。以下の引用も同じ)

と書かれています。


にもかかわらず取り上げるのは
「その抜群の音楽性ゆえ」
であるそうでして。

 


スージー鈴木は
「フォーク、ニューミュージックを
ベースとしながら、
さまざまな管弦楽器を
マルチ・トラックにぶち込んだ、
華麗なアナログサウンド」を
「ザ・79年サウンド」と
定義づけています。

 

その上で「夜明けのマイウェイ」を
「岸田智史『きみの朝』や
ばんばひろふみ『Sachiko』を抑えて、
オフコース『さよなら』とともに」
上記「ザ・79年サウンド」の
「最高峰に立つ」とまで
絶賛しているのでした。

 

 

これを読んで
俄然、聴きたくなっていたところ
見つけたわけでして。


そのうえ
聴いて、失敗したと思っても
慰められるくらいの
チョー廉価だったこともあり
よっしゃラッキー!
とか思いながら買ったのでした。

 


上にも書いた通り
本曲は
日本テレビ系のドラマ
『ちょっとマイウェイ』(1979〜80)の
主題歌でした。

 

主演は桃井かおりで
レコードのジャケットには
研ナオコ、岸本加世子、
八千草薫の顔も
確認されます。

 


このドラマについては
観た記憶がまったくないのですが
曲自体は、どこかで聴いたのか
とても聴き覚えがありました。

 

YouTube には
『夜のヒットスタジオ』での演奏が

(だと思うのですけど)
アップされていますので
そういう歌番組を通して
耳にしていたのかもしれません。

 

 

B面の「ラジコン・ブルース」は
まったく記憶にありません。


ですからやっぱりドラマは
観ていなかった可能性が高いですね。


 

なお、本盤は
最近読み終えた
稲増龍夫&ポップス中毒の会の
『歌謡曲 完全攻略ガイド68〜85』

 

『歌謡曲 完全攻略ガイド68〜85』

(学陽書房、1996.6.20)

 

でも取り上げられています。

 

(この本も春期講習のとき

町田のディスクユニオンで見つけて

買ったものです)

 

同書では

「最初の8小節とサビの8小節の繰り返し
という実に単純な構成だが、
この繰り返しが上手くアレンジされていて、
深みのある作品にまっている」(p.180)
と評されています。

 


確かに素朴な中にも味わいのある
いい曲だと思いますし
何よりも歌いやすい。

(作詩・作曲は荒木一郎)

 

昨日、たまたま誘われて
カラオケに行ったのですが
「夜明けのマイウェイ」があったので
さっそく歌ってみたところ
うろ覚えにも関わらず
何とか歌い通せましたからね。

 


ちなみに
パルのメンバーが写っている
左下の部分、
手持ちのものは
『1979年の歌謡曲』の写真と同じく
腰から上の4人の並びですが
『歌謡曲 完全攻略ガイド』の写真だと
バストアップの並びになっています。

 

異装ジャケットがあるわけですけど
どちらが元盤なのか
今となっては分かりません。

 

マニア気質な方にとっては
気になるところでしょうけれど。(^_^)

 

 

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