『NO PUSSYFOOTING』

(Opal Music/Crimson Music: DGM-5007、2008)

 

宮田まゆみと
シュテファン・フッソングによる
『ディープ・サイレンス』を紹介した際
「ブライアン・イーノの
いわゆるアンビエント・ミュージックに
関心がある人なら
興味深く聴けるかもしれません」
と書きました。

 

その際、頭の中にあったのは
いわゆるアンビエント以前の録音になる
今回紹介する盤なのでした。

 


本盤は
ブライアン・イーノと
プログレッシブ・ロックの代表的なバンド
(という位置づけらしい)
キング・クリムゾンの
ギタリスト兼リーダー
ロバート・フリップによる演奏で
原盤は1973年にリリースされました。

 

ブライアン・イーノも
プログレッシブ・ロックの分野で
有名な存在のようです。

 

自分が知ったのは
ミニマリズム音楽や
ペンギンカフェ・オーケストラとの
関連で、ですけど。


本盤を買ったのは
ジョルジ・リゲティの音楽について
いろいろ検索している内に
引っかかってきたから
ではなかったか知らん。

 

 

とはいっても

プログレについてはもちろん
ロックについても不案内の自分には
本盤のすごさを
理解できているわけではありません。

 

ただ、演奏から受けるイメージ
ドローンを思わせる
単音を引き延ばすような演奏は
笙の楽想に似ている気がします。

 

向こうの人には
きっと
同じように聞こえるのかなあ
と思った次第なのでして。



アナログ原盤(LPレコード)では
'The Heavenly Music Corporation' と
'Swastika Girls' の
2曲だけでした。

 

CD版には
'The Heavenly Music Corporation' の
reversed ver. と half speed ver.
'Swastika Girls' の reversed ver. が
追加収録れています。

 


逆回転バージョンは
ライナーによれば
1973年の12月に放送されたラジオで
DJが試みたものを
再録したもののようです。

 

またハーフ・スピード・バージョンは
テクニックを聴き取りやすくするために
当時の(?)若いギタリストたちが
原盤のアルバムを
レコードプレーヤーに乗せて
回転数を落として聴くということを
やっていたのだと
これまたライナーに書いてあります。

 

ボーナス・トラックとして
それらの試みを収録した
ということのようですね。


 

初期のスティーヴ・ライヒに
「イッツ・ゴナ・レイン」(1965)や
「カム・アウト」(1966)など
テープ・レコーダーを利用した作品が
ありますけど
No Pussyfooting
そういう系譜に位置づけることが可能
ということにもなりましょうか。

 

届いたCDを聴いて
まさかこういう音楽だったとは
という感じがしましたが
宮田まゆみとフッソングのCDの
欧米における受容と
意外と関わっているかも
と考えるきっかけになったという点で
やっぱり何でも聴いておくものだな
とも思った次第でした。

 

 

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