『好き好きシャンソン』
(テイチクレコード SN-408、1966.9)

以前、紹介した
『酒場小唄』よりも前に
昨年、池袋のディスクユニオンで
見つけたものです。

ネットでいろいろ検索していたときも
この曲は
引っかかってきていなかったので
これは珍しいと思い
ちょっと価格が高かったのですが
購入した次第です。


「好き好きシャンソン」
というタイトルから
どんなにおしゃれな歌かと思って
針を落してみると
流れてきたのは
まんま、お座敷小唄のリズム。( ̄▽ ̄)

これもやっぱりレコード小唄
ないしは
小唄歌謡ともいうべき1曲でした。

作詩は高月ことば。
作曲者は不詳で
採譜編曲が牧野昭一
となっていますから
成り立ち自体は
『アリューシャン小唄』
変わらないともいえるわけでして。

タイトルで
「シャンソン」と謳いながら
歌詞の中には
「シャンソン」という言葉が
一言も出てこないという
不思議な曲でもあります。

シャンソン=小唄
という認識なのかもしれませんけど
だとしたら、そのセンス
ある意味すごすぎる。(^▽^;)


B面の「からまつ峠」は
普通の(?)
演歌調の流行歌です。

高音部のこぶしを
うまく効かすことができておらず
その、うまく回らないあたりを
魅力と見るか、下手と見るかで
受け取り方が変わる曲
というにとどめておきましょう。

こちらの作詩は村松秀一。
作曲が上村張夫で
編曲は牧野昭一です。


ジャケ裏には
テイチク協賛の
『歌のビッグ・ショー』
というテレビ番組の案内が
載っています。
 
『歌のビッグ・ショー』番組案内イラスト

Wikipedia によれば
1966年から1971年まで
オンエアされたようです。
 
当時、金沢でも
この番組が放送されていたのかどうか
まったく記憶にありませんが
さしずめ久美悦子などは
この番組に出演して
歌を披露していたのでしょう。

映像とか、残っていないのかなあ。


なお、本盤のスリーブにも
『酒場小唄』のときと同じく
テイチク専属歌手のサインが
印刷されています。
 
『好き好きシャンソン』スリーブ表

石原裕次郎のサイン(左上)は
前回にはなかった
ローマ字表記を並記していて
ちょっと異色な感じ。
 
『好き好きシャンソン』スリーブ裏

裏面には
前回には名前がなかった
高石かつ枝が加わっていて(左下)
おやっと思ったり。
 
Wikipedia によれば
高石かつ枝は
日本コロムビアからデビューして後
日本クラウンに引き抜かれましたが
疑獄事件の余波で契約を破棄され
テイチクに移った
という経緯があります。
 
そういうことを知っていると
ちょっと感慨深いものがありますね。


ちなみに今回のスリーブ
内側がビニール張りになっています。
 
スリーブ内ビニール(その1)
 
上の写真だと
分かりにくいかもしれませんが
かつてLPレコードをスリーブに収める際
レコードを保護するために付いてきた
(今でも紙ジャケ仕様のCDを
保護するために付いていることがある)
半透明のビニールです。
 
レコードの収め口から見ると
こんな感じ。
 
スリーブ内ビニール(その2)
 
やっぱり分かりにくいかしらん。f^_^;
 
こういう仕様は初めて見たので
メモがてら紹介しておく次第です。
 
 
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