『アルゴ探検隊の大冒険』
(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
 TSAD-10037、2009.12.23)

リリース年月日は
シリアル番号を基に検索して
これだろうと判断したものです。

本体自体は
BOOK-OFF で
少し前に買いました。


ストップモーション・アニメによる
特撮で有名な
ハリー・ハウゼンの代表作のひとつ。

オリジナルは
1963年に公開され
日本公開はその翌年です。

自分は子どもの頃
テレビの洋画劇場で観た記憶があり
それ以来ということになりますね。


骸骨剣士との戦いは
いろんな本の中でふれられており
あまりにも有名なのですが
その他のクリーチャーは
タロスとトリトンを覚えていたくらい。

(トリトンはポセイドンと
名前を間違えて覚えてたけどw)

タロスは
今風にいえば
スティーム・パンクかなあ
とか思ったり。

ハーピーとヒュドラーは
忘れてました。

骸骨戦士が
死んだヒュドラーの
歯から生まれることも
すっかり忘れておりました。


改めて今の視点で観直してみると
いろいろと不満があるというか
デジタル・ニューマスターなのに
途中で映像が暗くなるところがあったりして
合成のためかなあとは思うものの
ちょっと気になりました。

あと、ストーリーが
合理性に乏しいというか
こんなんありかよ!
とか
ここはスルーかよ!
というところが
いろいろありました(苦笑)

まあ、原作が神話ですからね。
そこは大らかに
受けたいと思いますけど。


たとえば
ヘラクレスが途中離脱するのは
子どもの頃にも
なんか変だなあと
思ってた記憶があります。

ゼウスの意志で
別の仕事があるからと
ヘラの像が言ってましたけど
そこらへんの設定は
本ドラマ中では回収されません。

伏線ですらなく
単に途中離脱しただけなので
今の感覚で普通に観ていると
欲求不満になります(苦笑)


最後、イアソンと
メディアとのキス・シーンを見ている
女神ヘラの表情がすごく気になって
これはハッピーエンドなのかしら
というモヤモヤが残りました。

これは明らかに嫉妬してるよなあ。

イアソンはこのあと
ひどい目に遭いそうだなあ
とか思っちゃったり。

現代のドラマだと
これは次作への伏線
ということになるんですが
もちろんこの場合は
これだけで終わります。


あと、イアソンが
英語の読みでは
ジェイソンなのか、と。

ちょっとショボい感じ。

演じている役者
(トッド・アームストロング)も
ちょっと、ひょろっとした感じ。

観ている間じゅう
脚が細いなあ
とか思っておりました。(^^ゞ

メディアも
化粧の濃いオバさんにしか
見えませんけど
そこはそれ
時代の味ということで
大らかにね、受け止めますけど。( ̄▽ ̄)


ストップモーションによる特撮は
日本ではあまり浸透せず
自分が知っている範囲だと
古くは『宇宙猿人ゴリ』(1971〜72)のミドロン
さらにマイナーなところで
『魔人ハンター ミツルギ』(1973)
近年では『仮面ライダーZO』(1993)で
試みられているくらいでしょうか。

動きの不自然さは拭えないのですけど
そこは目をつぶると
ワンダーな世界が現出して
印象的な絵で魅せる効果は
抜群です。

本作に登場する
7体の骸骨剣士などは
その最たるものですね。


まあ、何だかんだいっても
久しぶりに観て
面白かったです。

へなちょこなところもあり
ツッコみどころ満載ですけど
そういうところも含めて
特撮ファン必見の古典なのかなあと
思った次第でした。


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