
(KADOKAWA ビームコミックス、2016.4.6)
タイトルの「土筆柑」は
「つくしかん」と
読ませるのでしょう、たぶん。
『庭先案内』第1巻(2006)から
ずーっと続いていたシリーズが
ついに完結しました。
シリーズといっても
基本、相互につながりのない
読切り作品が中心なんですけど
中にいくつか
同じキャラクターが
巻をまたいで出てきます。
本書の最後に
「幻灯機」シリーズで
幻灯機使いのおじいさんが移動した
旅行マップが載っていますが
これなんて『庭先案内』第1巻以来
毎巻に載ってますから
これだけでまとめれば
ひとつの本になりそうです。
そんな
シリーズ内シリーズの中でも
印象的だった内のひとつは
毎回、なぜか不幸にあう
女の子を描いたシリーズ。
今回の本で
ようやく
不幸のもとが断ち切られます。
それを断ち切ってくれるのが
霊が見える姉妹のシリーズの
主人公たちだというのも
何か感慨深いものがありました。
そういうシリーズとは別の
(だと思いますけど
記憶違いもあるかもw)
本巻の読み切り作品は
どれも面白かったです。
巻頭の「蛍」は
ストーリーはありがちだけど
しみじみとした、いい話だし
「マザー・コンプレックス・イン・ア・ボトル」は
何かよく分からないけど
面白い(笑)
「はたちを、いわう」と
「ウィズ・ア・ブック」は
表裏一体のようなところもあり
これに「とまれのま」を加えて
女の子の〈絆〉三部作になる
……気がする(笑)
「いぬぐちゅり」と「本日のランチ」は
少女と老婆の交感を描いていて
これらに「蛍」を加えると
『グッデイ』系の三部作になる
……気がする(笑×2)
各巻をまたいでいる
シリーズ内シリーズがあるので
完結記念に
最初から読み直したいと思って
本棚を探してみたら
なぜか『庭先案内』の1~3巻が
行方不明。
全巻揃えて記念撮影でもしようかな
と思ったんですが
見つからないので断念しました。
ざんねーん。(´_`。)
