木曜日〆切の採点を何とか終え
1時間ほど仮眠をとってから
(1時間しかとれなかった……)
横浜へ答案を届けに行って
その足で池袋に回り
ミステリー文学資料館へ。

調べもののあと
ジュンク堂書店へ寄って
海外文学の棚を眺めていた時に
見つけました。

『きのこの国のアリス』
(ステュディオ・パラボリカ、2016.1.11)

オビには
「大人向け絵本」と
表示されています。

イラストは KYOTARO。


飯沢耕太郎は
きのこ文学研究で有名なようで
そういえば都内の大型書店に
きのこ文学関連の本が置いてあるのを
何度か見たことがありますが
流行ってたんですかね。

きのこ文学ってなんだろうと思いつつ
横目で見るだけで
買わなかったんですけど
今回の本はアリス絡みだけに
買い逃すわけにはいきません。

出てたこと自体
知らなかったので
偶然の出会いに感謝ですね。(^_^)


絵本なので
すぐ読み終っちゃいます。

きのこの国の王子様を救うために
アリスの冒険が始まる
というお話で
なんだか、映画の
『アリス・イン・ワンダーランド』を
連想させるストーリー。

アリスは
『英国菌類図譜』や
『きのこ愛好家のための野外採集の友』
なんて本を愛読している
きのこマニアという設定で
フロイトなんかも知っているようです。

登場する生き物たちが
アクロスティックという
言葉遊びを駆使した詩を通して
アリスに状況説明する場面は
おお、がんばってるなあと
ちょっとだけ感心。

ルイス・キャロル考案の
ダブレットという言葉遊びも出てきて
単に少女がきのこの国へ行くだけではない
分かってる感が良かったです。

エロティックなネタもあって
さすがに「大人の絵本」
といったところですが
『不思議の国』と『鏡の国』を経験した
あのアリスであるという設定なのに
いかにもな現代っ子なのは
まあ、しょうがないですかね。

でも、原作の雰囲気は
よく出ていました。


なんか、上から目線な感想だなあ。σ(^_^;)


巻末には
作中に登場したきのこを解説する
「アリスのきのこ図鑑」が
収録されています。

登場するページも示されていて
ちょっとした索引になっているのは
便利かも、と思ったり。


昨年末に
本書とコラボレートした
KYOTARO 氏の画展があったらしく
その案内の絵はがきが
しおり代わりなのか
封入されていました。

KYOTARO 展・絵はがき

こんなのやってたなんて
ぜんぜん知らなかった……(´_`。)


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