というわけで
『新ウルトラマン列伝』内で放送中の
『ウルトラマンギンガS』
12月2日放送の
第13話「分裂! UPG」の感想です。

今回は放送日に
国会図書館で調べものをしてから
答案を届けにいっていた関係で
ライブでは観られず
録画しておいたものを
ようやく観終わりました。

以下、詳しく内容に触れていますので
まだ観ていない方は、ご注意ください。




今回のメイン怪獣はバードン。
対するはビクトリー。

予告編を観たときは
タロウ、ゾフィの悪夢再び
かと思ってましたが
くちばしで突いて
毒袋の毒を送るだけだったようで
それだけでもかなりマズいと
思うんだけど
まったくダメージを与えてない……

それって
いかがなもんでしょう(苦笑)


後半戦は
チブルサーキットによって
自分の意志を失い巨大化した
ガッツ星人ボルストと
ギンガとのマッチ。

ガッツ星人の分身が解ける
というのは
なかなか興味深い絵でした。
(あんなんで解けるのか[苦笑])

ただしボルストを倒したのは
ギンガではなく
ビクトリウム・キャノン。


UPGを管理する国際防衛機構の
神山(こうやま)長官が来訪し
UPGの隊員資格を剥奪。
(上層部の決定だそうで)

ビクトリウム・キャノンの使用をめぐって
陣野隊長と神山長官
そして隊員たちとの間で
以下のような会話が交わされます。

陣野隊長
「我々人間は未知なる力を手にし
 そして何度も失敗を繰り返している
 人智を超えた力を安易に使うのは
 危険すぎます」

神山長官
「では強大な力を持つ侵略者を相手に
 どうやって戦うというんだ
 あの得体の知れない
 ウルトラマンとやらに
 いつまで頼るつもりだ」

ゴウキ
「得体の知れないって……
 ウルトラマンは一緒に戦う
 おれたちの仲間です」

神山長官
「本来この星は
 我々人類が守るべきではないのか。
 ウルトラマンも異星人だ
 いつ人類の脅威になっても
 おかしくない!」

そしてヒカルが、
ウルトラマンが
どんな思いで戦っているか
知りもしないくせに
と神山長官に詰め寄ったために
拘束される……

という展開なわけですが
これだけのやりとりの中に
今までのウルトラ・シリーズの要素
特に昭和のシリーズの要素が
ぎゅっと詰まっている感じです。

3.11以降の今日にあっては
陣野隊長の言う「人智を超えた力」は
原子力発電を連想させますし
たぶん作り手も
それを意識してるでしょう。


あと、ウルトラセブンの時代には
侵略者という言葉は
それなりのリアリティがあったと
仄聞するわけですが
それから50年近くたった現在
別の意味でリアリティがあるという。

それはあんまり喜ばしくないですね。


あと、人間が自らの力で
星人を倒した時の
神山長官のありようは
平成シリーズを連想させます。

ウルトラマンの力を手に入れて
暴走しちゃう人類ってパターンは
平成ではお馴染みでした。

ここまで長いシリーズになると
ある程度の既視感というのは
しょうがないですけどね。


今回のやりとり
まじめに考え出すと
難しい問題をいっぱい
はらんでいるわけですが……

最終回までのうちに
安易な解答を
出さないでほしいものですが
大丈夫かしらん。


今回は
アリサがUPGに引き抜かれた
過去の経緯が描かれていました。

神山長官がアリサに
UPGの隊員章(?)を渡した際に
話した訓示として
「誰にも負けない自分だけの武器を持て
 そうすればどんな敵も倒すことができる」
とか言ってました。

この台詞自体は
それなりに妥当なんですけど
では神山長官の
「自分だけの武器」って
何なんでしょうね。


それにしても神山長官
ヒカルが詰め寄ってきた際に
君の教育はどうなってるんだ
とか陣野隊長に言いながら
拘束させてましたが
それ以前に、あのだらしない
隊員服の着こなしについては
スルーなのかと疑問に思ったり。

服装の乱れは心の乱れ
だから侵略者から
地球を守りきれないんだ
ぐらいのことは
あのキャラなら言ってもいいような
気がしたものですから(苦笑)


ビクトルギエルの玩具のCMで
最終戦の展開が
何となく見えてきました。

前にもふれました
玩具を売ることを優先して
(としか思えないわけですが)
物語を楽しむことへの
配慮に欠けるあたりは
どうかと思いますなあ。


今回のエピソード、
脚本の武井彩については
「ああ、あの」と言わしむる
個人的な記憶はまだありません。

申し訳ない。

監督の方は
「おお、あの」という感じの
小中和哉でした。

さもありなん、という感じで(笑)


ちょっと長くなりました。
長文深謝。

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