
(講談社キャラクター文庫、2014.6.27)
昨日、塾の会議に行く前に
地元駅のエントランスに入っている
本屋で買って
行きの車中で読み始めまして
帰ってきてから読み終えました。
講談社キャラクター文庫は
平成仮面ライダーの小説版で
知られているかと思いますが
戦隊シリーズの小説版は
『小説 侍戦隊シンケンジャー
—三度目勝機—』(2013.11)に続いて
この『ハリケンジャー』が2冊目となります。
まあ、買ったのはもちろん
『ハリケンジャー』だからなのでして
これ以前に出ているもので買ったのは
奈央ちゃんが宇津木遥先生役で出演し
小説の方にも出ているらしい
『小説 仮面ライダーフォーゼ
~天・高・卒・業~』(2014.2)
だけなのでした。
そちらは買いましたが、未読。
すんません。f^_^;
『ハリケンジャー』は
これはさすがに買ってすぐ読まないと
と思った次第で。
これから読むという方も
いらっしゃるでしょうから
詳しい感想は書けませんが
全五章構成で
各章で個々のメンバーがフィーチャーされる
連作短編(連作長編?)形式になっており
最後の一章で
全体のラストをまとめるスタイル。
要はテレビ・シリーズのスタイルと
同じということです。
作品世界内の時間設定は
『10 YEARS AFTER』の
半年後のお話、となっています。
ですから、
『10 YEARS AFTER』のお話に
軽くふれています。
まあ、これを買うほどの人の中には
『10 YEARS AFTER』を観てない人は
いないと思いますが
もしいたら、未見の方はご注意。
野乃七海がメインの回は
「二ノ巻 毒蛇と花道」で
奈央ちゃんのファン
ということは抜きにしても
この第二章がいちばん面白かったです。
『10 YEARS AFTER』の没シナリオを
活かしてるんじゃないかなあ
とも思ったり。
これは映像化すると
かなりお金が掛かりそうですが
ちょっと観てみたい。
ひとつ気になったのは
七海に関して
「正直、歌ならともかく、
本格的な演技などはじめてに近く、
初舞台といってもよかった」(p.76)
と書いてある点。
『海賊戦隊ゴーカイジャー』の
第25~26話に
野乃七海として出たとき
『いま風の中で』というドラマに
出てたじゃん、とか思ったり。
まあ、舞台は
初めてかもしれませんけどね。
あと、尾藤吼太がメインの三ノ巻や
霞兄弟がフィーチャーされた四ノ巻も
良かったです。
三ノ巻は
『10 YEARS AFTER』を観てないと
ちょっと戸惑うところが
あるかもしれませんが。
一ノ巻から四ノ巻までは
いろいろとホラーやSFのネタが
引用され、駆使されていて
面白かったんですが
とはいえ、全体的に
説明不足の感が強かったです。
映像化されるものだと
実写の勢いやリアリティもあって
何となく納得させられちゃいますが
活字だと、? という感じになっちゃう。
そこは読者が埋めろといわれれば
それもそうかと思いつつ
ラノベ風で分かり易いようでいて
実は分かりにくい
という印象を受けた次第です。
五ノ巻は詰め込み過ぎ。
というか、これが
脚本風とでもいうんでしょうか。
五ノ巻こそ、映像で観ると
盛り上がったでしょうね。
意余って、という感じが強い。
300ページに収めなくちゃ
という制約があったのかも
しれませんけどね。
あと、五ノ巻の椎名鷹介は
それまでの章の彼と
キャラが違ってる感じがしました。
でもまあ、
ハリケンジャーのファンなら
そして奈央ちゃんのファンなら
買って、読んでみても
いいんじゃないでしょうか。
もともとそういう層を
読者として
想定してるんでしょうけれども。
でも、野乃七海は
あくまでも野乃七海であって
長澤奈央ではありませんけどね。
あるいは
こういうべきでしょうか。
この小説に出てくる野乃七海は
宮下隼一のイメージする
野乃七海でしかなく
奈央ちゃんが演じて初めて
野乃七海として完成する、と。
