『本当の仕事の作法』
(KADOKAWA、2014.3.7)

昨日、仕事の会議の帰りに買ってきて
今日、読み終わりました。

オビのコピーは
何だかハウツー本みたいですが
そういうことを目指した本ではない
……と思います。


面白かったのは
人の嫉妬(特に男のそれ)をかわす方法で
「誰かの弟子になる」こと、
「めちゃくちゃ偉い人を私は尊敬します
 って日頃から公言しておくと
 無駄に嫉妬されない」、
「上の人に対して
 深い敬意を抱いている人間に対しては
 嫉妬が抑制される」(p.131)
というのは、なるほどなあと思う半面
本文中でも言われてますが
「偉い人」の人選が難しいですね。

若いころから
桁外れに面白い経験をしているのは
男子よりも女子に多い(p.83 等)
という知見も面白いですね。

キャラを立てると成熟しない(p.184)
という話題も
最近読んだ斎藤環の『承認をめぐる病』

『承認をめぐる病』
(日本評論社、2013.12.25)

なんかと話題がリンクしていて
興味深かったです。

『本当の仕事の作法』や
『承認をめぐる病』を読むと
承認欲求が
現代日本に見られる病理のひとつ
なのかなあ、と
考えさせられたことでした。


ところで
もともと『価値観再生道場』というのは
『ダ・ヴィンチ』での連載が基になっていて
先にご紹介の2冊目までは
発行がメディアファクトリーだったんですが
この3冊目から発行がKADOKAWAになり
編集をメディアファクトリーがやる
というふうに変わりました。

KADOKAWA」って社名も
いつの間に出来たんだ
という感じでしたが
検索してみたら
アスキーやらエンターブレインやら
9社が合併して
去年の10月に出来た会社みたいですね。

メディアファクトリーも
その合併した会社のひとつのようです。


ちなみに、シリーズ1作目は
『価値観再生道場/原発と祈り』で

『原発と祈り』
(メディアファクトリー、2011.12.26)

そのタイトルからも分かる通り
当時起きたばかりだった震災と
その後の状況を受けた内容になっています。

こちらも今回再読してみて
出た時に
「鎮魂」というスピリチュアルな内容とか
「ショッカー化する人々」という比喩表現に
違和感を覚えたことを
思い出しました。

「祈りと呪詛」というテーマは
内田樹の『呪いの時代』(2011)とも
共通するテーマなんですけど
『呪いの時代』の方を読めば
充分なような気がしてたものでした。


で、上の写真でもお分かりの通り
当時は、橋口いくよ
メインの著者的な扱いではなく
聴き手とまとめ役という位置づけでした。

シリーズ2作目から顔出しして
本を手にとった時は
こんな綺麗な人だったのかと
びっくりしたのでした。

ふだん、ミステリばっかり
読んでいるせいでしょうけど
普通小説系の人は
不案内なもので(^^ゞ


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