$圏外の日乘-『 CHERBOURG → BRIGHTON』
(sundaliru/Majix SNDL-0001、2011.5.21)

鴫原浩平
音楽プロデューサーとして迎えた
アルバム・シリーズの第1弾です。

sundaliru(サンダリル)というのは
宍戸留美の自主レーベル。

Majix というのは
下北沢発信の音楽市場サイト
らしいです。(よく分からぬw)


公式HPのプロフィールには
このアルバムに収録された曲から
「ボッサでジャジーな要素を
 巧みにまとった音楽と言葉」
とか書いてあります。

自分は音楽ジャンルに詳しくないけど
まあ、そうなんでしょうね(苦笑)

イメージ的にはよく分かる気がします。

ボッサというのは
ボサノヴァ Bossa Nova のことです。

ジャジーは Jazzy でしょうね。


タイトルは
シェルブール発ブライトン行き
という意味かな。

ちなみに、イギリスのブライトンは
今では音楽と映画とアートの街らしい。

では、フランスのシェルブールは、といえば
よく分かりません(^^ゞ


このアルバムの印象を
個人的な言葉で譬えるなら
『おジャ魔女どれみ』の世界から
いきなり『ルパン三世』の世界に移った感じ
とでも、いいましょうか(笑)

全体的に、題名通り
ヨーロピアンな感じもするし。


冒頭の「faire l’amour(Album Mix)」は
全編フランス語歌詞の1曲で
映画『死刑台のエレベーター』(2010)の
挿入歌として使われたそうです。

それは知らんかった!

まあ、もとのフランス映画を観てないし
ノエル・カレフの原作も未読なので
日本版を観ようとは思わなかったわけで(^^ゞ

それはともかく
「faire l’amour」を聴いてると
宍戸留美の発声とフランス語とは
相性がいいんだなあと
つくづく思わされます。

それにアコギがカッコいい!


フランス語歌詞の曲は他に
「Mon Romeo」が収録されてます。
(Romeo の e にアクサンテギュ
 [左下がりのアクセント記号])

エンディングの、
フリューゲルホルンなのかな?
同じ旋律を三回繰り返すのが
面白いです。


「Case of Insanity」は
The Roosters のカヴァーだそうです。

The Roosters 、知らないけど


「春を待つ」は歌い方がカッコいい。

サウンドがジャズな感じが
するからでもあるんだけど
なーんだ、こんな滑舌のいい発声も
できるんじゃん、とか思っちゃった(笑)


「井の頭にて(Album Mix)」は
男性の評判は今イチで
女性の評判はイイらしいと
漏れ承りました。

自分は男性ですけど、この曲好きです。

「抱いてもらおう はだかになろう
 もうすぐせいりも始まるし」
「抱いてもらおう はだかになろう
 やっとせいりもおわったし」という歌詞は
これはサビの歌詞でもあるんですが(苦笑)
すごくリアルでいいっす。

女性の皮膚感覚が出ているというか。

リア充じゃないから
そう思うのかも知れませんけどね(笑)

あと、各コーラスのBメロのあとに挟まる
Aha とか「もういらない」とか
白痴的な気だるい感じの
語り風というか合の手風の歌唱がいい。好み。


「Go to Brighton Beach」は
歌というより
伴奏に合わせて語るスタイルですが
(こういうの、なんていうんだっけ?)
実に Jazzy な感じで。

60年代のセクシーミュージック調でもあるので
これがいちばん
『ルパン三世』なイメージかも(笑)

007のテーマソングを思わせるところもあり
『009ノ1』で流れても違和感ないっすね。


「How to Love」はロック・テイスト。

ラストのハウリングも含めて
どっか懐かしい感じのロック・サウンドです。


「シェルブールの三日月」は
本アルバム中では
「ライオンと休暇」と並ぶ
おんぷちゃん的な発声の1曲。

「ライオンと休暇」は
成長したおんぷちゃんの感じでした。

うーん、妄想入りすぎて
分かりにくくて、すんませんf^_^;


「大切なうた(Album Mix)」は
自分の耳には
懐かしのフォークソング・テイストに
聴こえました。

吉田拓郎とかが歌いそうな。

声は吉田日出子な感じ(イメージw)


なんか勝手なことを書いてきましたが
これはなかなか素敵なアルバムです。

『ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・
シ・シ・ド・ル・ミ』
から
ここまでくるとは
誰にも想像できなかったでしょう。

音もいいし、おススメ!