おつきあいのある
『新青年』研究会が作成した
江戸川乱歩作品の舞台を歩く
文学散歩シリーズの第三回です。
今回は、隅田川周辺を中心とした内容で
吾妻橋、隅田公園、旧両国国技館、
両国橋、両国駅などが紹介されています。
今回は少年ものへの言及が多いです。
言問橋のたもとにあった
「ありの町」という
「家を失った人の共同生活体」があり
チンピラ別働隊が住み込んでいたとは
勉強不足にして知りませんでした。
『魔法人形』(1957)に
言及されているそうです。
昔、読んでるはずですけど
さすがに記憶に残ってませんでした。
『吸血鬼』(1931)に出てくる
国技館での菊人形展のシーンが
アシスタントの森永さんによって
朗読されるシーンが挿入されるのは
新しい試みでした。
他作家との連作長編
『江川蘭子』(1930年初出)に登場する
悪女のヒロイン江川蘭子を
「女の子」と呼んでいるのには
苦笑させられましたが
年齢的にそうなのかしら、と思って
念のため確認してみたら
「危険」を好む変態的な心理を持った
蘭子の性格を説明するために
14歳の頃、両国橋の上から
隅田川に飛び込んだ
と書かれていました。
数えの年齢だとしても
15歳でしょうから
確かに「女の子」かもしれません(苦笑)
ちなみに、ときどき同録からズレて
音声レベルが変わる箇所があるのは
なぜなんでしょう?
例のごとく、環境によっては
埋め込み画面の右端が
切れているかと思いますので
以下にアドレスもアップしておきます。
http://youtu.be/Bs0hIPkZuWQ
ついでながら
たまたま手許にある
『魔法人形』を改題した
『悪魔人形』のカバーを
アップしておきます。

(ポプラ社、1970年9月25日発行)
イラストは柳柊二。
自分が読んでいた頃の
ポプラ社版カバー背のカットは
上のような
西洋甲冑の頭部でした。