
(DENON COCO-80098、1996.5.1)
発売元は日本コロンビアです。
先日、翻訳家のN氏を囲んで
昼からカラオケの集いがあったんですが
N氏はたまたま昭和歌謡がお好きで
集まったメンバーも
それに合わせてか(年が年なのかw)
昭和寄りの歌をセレクトしたんですが
自分はたまたま古賀政男の曲が重なってしまい
「老書生さんは古賀政男が好きなんですね」
と言われたので、
「いや、古関裕而(こせき ゆうじ)も好きですよ」
とか答えたら
「それって軍歌でしょ」
とか言われちゃいました。
うーん、昭和歌謡好きにして
こういう認識なのか
と思わずにはいられませんでしたが
(あながち間違いでもないんですが【苦笑】)
古関裕而は第二次大戦後になって
それなりに名曲を発表しております。
日本のスーザといわれただけあって
スポーツ関係の名曲も多いのですが
有名な「長崎の鐘」とか
超有名なラジオドラマ
『君の名は』(1952~54)の
主題歌なんかも作曲しているんです。
もっとも自分も
古関裕而がそんなにすごい人だと知ったのは
藍川由美が録音しているからでして(笑)
藍川由美の『古関裕而歌曲集』は
クラシックの声楽家が
作曲家本人の筆になる楽譜に基づいて
すべてピアノ伴奏で歌った
音程から考証から信頼のおける1枚です。
この手のアルバムではオミットされやすい
特撮ファンならよくご存知の
「モスラの歌」も入ってます。
(♪モスラヤ モスラ)
ラジオドラマ
『鐘の鳴る丘』(1947~50)の主題歌である
「とんがり帽子」
(♪鐘がなります キンコンカン)や
その挿入歌の「熊祭り(イヨマンテ)の夜」、
藤山一郎が歌った「夢淡き東京」、
二葉あき子の「フランチェスカの鐘」などは、
子どものころ
NHKの歌謡番組などで聴いた記憶があります。
うーん、カラオケのとき
こういうのを選曲すれば良かったかな(苦笑)
作曲家で選曲できるなら
すぐにでも、そうしたんですけどね~( ̄▽ ̄)
ライナーによれば
古関裕而は、独学で作曲を学び
1929(昭和4)年に
英国国際作曲コンクールに
バレエ組曲『竹取物語』を投じて
第2位に入賞したそうです。
その曲が今、
簡単に聴けるのかどうかは
知りませんが
(NAXOS あたりで出して欲しい……)
戦後の古関裕而の歌曲を集成したCDは
藍川由美のこの盤が
たぶん唯一ではないかと思います。
その意味でも貴重。
演奏もすばらしいです。
今度、N氏に会う機会があったら
教えてあげねば~( ̄▽ ̄)