
(集英社ヤングジャンプ・コミックス、2012.7.24)
今回は
「妻に失恋した男」を原作とする
「秘男(ひめおとこ)」、
「人でなしの恋」を原作とする
「抱男(だきおとこ)」、
「灰神楽」を原作とする
「狡男(こうおとこ)」、
そして『地獄の道化師』を原作とする
「明智小五郎×渇男(かつおとこ)」の
第三回までが収録されています。
「狡男」は
「ずるおとこ」と訓ませた方が、
また「渇男」は、字余り的ですが
「かわきおとこ」と訓ませた方が、
音的にも、きれいかと思うんですが……
それぞれ原作を少しずつ改変していて
原作がいちばん地味な「秘男」
——とはいえ、最近
『失恋殺人』(2010)という題で
映画になりましたから、一般的には
かえって知られているのかもしれませんが
(自分はいまだに観てません【^^ゞ)
ともかくその原作の「妻に失恋した男」、
こんな話だったかいなと
読み直してしまいました。
原作は大して出来も良くない話ですが
今回のようにコミカライズされると
ちょっと面白いですね。
「人でなしの恋」も
1995年に映画が公開されてますが
やっぱり未見なので
そちらがどういう話になっているのかは
知りません。
今回のようにコミカライズされると
すごい話になっちゃいますが
最後のあれは不可能ではないかとも思われ。
「灰神楽」も読み直してみたところ
プロットは原作に忠実でした。
ストーリーこそ違えど
「心理試験」のヴァリエーションであることも
読み直してみて気づきました。
(火鉢の扱いが、「心理試験」の
あれと同じなわけで)
ただ、小林少年が出てきて解決します。
そこだけ違いますけど
大して違和感がなくハマってました。
そして「渇男」ですが
こちらは文代さん大活躍。
ただ、ヴィジュアル的に今イチなのが
玉に瑕かなあ(藁
原作『地獄の道化師』の真相を知っていると
この題名でどういうオチを付けるのか
気になるところです。