奈央ちゃんと同じ事務所の Lay さんが
ウテ・レンパーのDVDを借りたというお話が
ご本人のブログに書かれてたということは
当方のブログでご案内の通りですが、
そのレンパーのDVDに入っているらしい
クルト・ワイルの歌入り芝居『三文オペラ』の
レンパーが参加した録音のCDも
なぜか持ってまして(苦笑)


$圏外の日乘-クルト・ワイル『三文オペラ』
(ポリグラム POCL-5259、1997.5.25)

オリジナル・レーベルはロンドンで
1989年に発売されました。

指揮はジョン・マウチェリー。
演奏はRISAベルリン・シンフォニエッタ。
録音は1988年11月です。

手許にあるのは
〈ロンドン・エクセレント50〉という
シリーズの9巻です。


クルト・ワイルという
ドイツ生まれで、ナチを逃れてパリに移り、
さらにはアメリカへ移住した作曲家については
よく知らないというか、
よく知らないのに、なぜこのCDを買ったのか
まったく記憶にないのですが、
なぜか持ってるからしょうがない(藁


このCDでウテ・レンパーが演じるのは
ポリーという、乞食の元締めの娘です。

このポリーが、メッキースという
暗黒街のボスと恋仲になったことから
いろいろ騒動が起きるというお話。

ウテ・レンパーは
ナイマンの『ソングブック』での歌唱に比べると
娘役ということもあってなのか
実に可愛らしい声の歌唱を聴かせてくれます。

「バルバラ・ソング」なんて、実に可愛らしい。

DVDでもそうなのかどうか、知りませんが(^^ゞ


原作は、ジョン・ゲイという
イギリス人が1728年に書いた音楽劇だそうで、
それをドイツ人のベルトルト・ブレヒトが劇化し
クルト・ワイルが曲を付けて
1928年にベルリンで上映されたのが
『三文オペラ』なのだそうで。

この歌入り芝居の冒頭で大道歌手が歌う
「メキ・メッサーの殺人物語大道歌」が
後にジャズのスタンダードとして有名になる
「マック・ザ・ナイフ」のオリジナル曲です。

「メキ・メッサー」というのは
「あいくちメック」という意味で
これを英語に訳すと
「マック・ザ・ナイフ」になるというわけ。

うーん、そういうトリヴィアルな知識を得て
買ったものでしょうか(苦笑)


ただジャズの「マック・ザ・ナイフ」も
聴いた覚えがなくてですね(^^;ゞ
にもかかわらず
買った当時も、今回も
どこかしら懐かしい感じのする
旋律だったりします。

伴奏にもよるのかもしれませんが。


『三文オペラ』は
普通のオーケストラ編成ではなくて、
クラリネットやらサキソフォンやら
バンドネオンやらを使った
町の楽団のような編成なので
ちょっとジンタを思わせるような印象もあり
そんなところもあって
懐かしさを感じさせるかもしれません。


ちなみに、ブレヒトの『三文オペラ』は
岩波文庫にも入っている有名作品ですが
そちらは読んだことがありません。

もともとは歌入り芝居の台本だったわけですから
CDで聴くのが筋なんですよ、やっぱり(苦笑)

てか、それなら一度くらいは
舞台公演か映像を観ときたいかもなあ。


このCDを買った後で、だと思いますが、
クルト・ワイルがパリで
ものすごい企画に関係していて
ものすごい曲を作っていたことを
知るのですけど、
(ものすごい、といっても
 ミステリ・ファンにとっては、なんですがw
 たぶん知ってる人は知ってるだろうし……)
それについては次の機会に。