$圏外の日乘-『A DAY of one HERO』
(東映ビデオ発売、東映販売 DFTD-03442、2011.11.21)

先にも書いたように
発売記念イベントがありまして、
それに合わせて鑑賞しました。

本編の他に特典映像として
メイキングと Photo Gallery
そして 1st 写真集の予告映像を収録。

チャプタには
「Comment Part」というのもあって、
ドラマの前と後、メイキングの後に付いている
つなぎのコメント映像だけを
観ることができるようになってます。

以下、ネタ割りあり、
イベント時に聞いた話を交えながら、
感想を書いていきます。


清水一希が清水一希役で出演するという
メタ趣向の異色作で、
劇中で「今の番組(ゴーカイジャー)終わったら
この後どうなるか分かんないし……、
不安だらけです」と言っているのが
画期的というか革新的というか
すごかったです。

この台詞のシーンは初日に撮影したそうで
まだ役に入り込んでいる時じゃなかったので
苦労したと、イベント時に話してました。

ちなみに、その台詞を受けて
そうした不安に対する姿勢について、
奈央ちゃんがメイキングの方で話してます。

このコメントも、なかなかいいんだよね。
長澤ファン必見です。


あらすじは以下の通り。

戦隊ものに出演している清水一希が
ひょんなことからヤクザの鉄也と知り合いになる。
鉄也が拳銃を持っていることを知った一希は
逃げようとするが、追いつかれてしまい、
鉄也の子どもに一緒に会いにいく。
鉄也が命を張った仕事に向かうことを知り
一希は拳銃を走るトラックの荷台に捨ててしまう。
激怒した鉄也は一希に殴り掛かるのだが
子どもたちが見ていることを知って
とっさに悪の怪人を装うのだった……

かなり無茶なところもあるストーリーですが
とにかくメタな趣向が面白い。
最初に観た時は、笑っていいのかどうか
かなり微妙な気分になったことでした(苦笑)

イベントでも話してましたけど
ゴーカイジャーのメイン視聴者である子どもたちは
どう感じるのか、
大変興味がありますね(藁


一希と鉄也の妙なコンビは良かったです。
山口祥行(よしゆき)演じる鉄也、
子どもの夢は壊さないように
と公園で振る舞ってしまうあたり、
ほんと、オイシいキャラでした。
元JACの方だそうです。

不安を吐露する一希に対して鉄也が
「カタギのおれらにとっては
 おめえは特別な存在なんだからよ」
とか言う台詞がありますが、
ヤクザと俳優を比べれば
一般的には俳優の方がカタギなわけで、
そのちぐはぐな感じが妙に笑いを誘いました。

最後のグリーンマンは山口さんではなく
追加撮影だったので監督自身が演じたそうです。


公園での喧嘩のシーン、
「僕の力を見せてやる」の見栄切りポーズは
ガオレッドをイメージしたもの、
続くキックは仮面ライダーオーズ、
(確かに観直すと「せいやー」とか言ってるしw)
最後の砦からのジャンプはビッグワン
というのは前回書いた通り。

特ヲタのチェックポイントですよ(藁

この喧嘩、どうオチをつけるのかと思ってたら
こう来たかーと、ちょっと感心。

公園のシーンでは
撮影しているうちに、エキストラ以外の
近所の(足立区のw)子どもたちが
どんどん集まってきて、あの人数になったそうです。


奈央ちゃんの役どころは
鉄也の元妻で妊婦の靖子。

実のお姉さんが妊娠しているのを見ているから
妊婦という役自体は
問題なくこなせたのではないかしらん
と想像したりしながら観ました(^^ゞ

麦茶を出した後
足を広げて食卓に座る演技に
リアルなものを感じました。

自分の周りには妊婦はいないし
もう何年も生活空間で妊婦を見ていないので
本当にリアルかどうかは
判断がつきませんけどね(^^;ゞ

子どもに向けたとき以外は
笑顔をひとつも見せない
清水さんも驚きの(藁
実にクールな演技でした。

先に生オーディオコメンタリーを紹介した時に
例の台詞、とボカしておいたのは、
一希に「実際見るとホストの人みたいね」
というシーンなのでした。


メイキングでは、
清水一希のリアルな経歴が語られていて
ジャケ裏に書いてあるように
「ファン垂涎」であるだけでなく、
一役者のリアルな繊細さが出ていて
これまた良かったです。

ちなみにメイキングには
清水一希のお姉さん二人が
コメントするカットもあります。


現実の戦隊役者が
放送中の戦隊役者の役で出る
というのは、一種のイメージ崩しです。
戦隊の女優さんが戦隊放送中に写真集を出す
というのも、当初は珍しく
タブー破りのようなところがあったかと思いますが、
この作品は、それの比ではないですね。

その意味ですごいすごいというと、
清水さんの演技はどうなるんだと
ファンの方から突っ込まれそうですが、
リアルな心情が出ていたという点では
すごく感心してるんですよ。

ある意味、今現在の清水一希でなければ
演じられなかった役だろうと思います。

二年後といわず、十年後、二十年後に
こういう作品もあったねえ
といえてるといいですね。

観たこちらとしても、
こんなのあったねえ、なんて
ヲ仲間さんらと言えてるといいなあ
と思ってます。

ハリケンジャー以来の長澤ファンとしては
そういうの、よく分かるつもりなんですが( ̄∀ ̄)