正確な誌名は『ハヤカワ ミステリマガジン』
Hayakawa's Mystery Magazine なのですが、
普通は「ハヤカワ」は省略して呼ばれます。

$圏外の日乘-『ミステリマガジン』2011年11月号
(早川書房、2011年11月1日発行、56巻11号、通巻669号)

自分が唯一、毎月買っている雑誌です。

そして自分が持っているものでは
創刊号から揃っている
数少ない雑誌のひとつです。

次号で通巻700号かあ。びっくり。

それはともかく11月号は
刑事コロンボ特集号でした。

ミステリ作家や評論家など、
40名近い人間からアンケートを取って
集計した結果が発表されています。

ベスト・エピソード上位3作品は
 1「二枚のドガの絵」
 2「別れのワイン」
 3「祝砲の挽歌」
でした。

1位、2位は順当なところだと思います。
まあ、ここら辺が選ばれるだろうな、と。

でも3位は意外でした。

「祝砲の挽歌」も最近、観直しました。
回答者の一人が書いているように、
陸軍幼年学校の訓練生たちが
ランニング中に歌っていた
「♪くたばる奴は 仲間にゃいない
  卑怯者も ここにはいない」
というファイト・ソングが流れ
「訓練、終わり!」の一言で終わるエンディング
(その間、コロンボと犯人が対峙しています)
が、印象的なエピソードでもありましたけど、
ここまで人気があるとは!

各アンケートのコメントも
全文掲載されており、
なるほどこういう見方もあるかと
興味深いです。

こちらで紹介した
「偶像のレクイエム」
「忘れられたスター」もあがっていて、
特に愛読する作家の若竹七海が
「偶像のレクイエム」をあげていたのは
何気に嬉しかったっす(///∇//)

回答した作品以外でもこれが好き、
と書いているコメントもありまして、
それを見ても
「黄金のバックル」にふれている人は
一人もいなかったなあσ(^_^;)

ただし
『刑事コロンボ 完全事件ファイル』の
執筆者紹介欄で
小説家の早見裕司が、偏愛の一本として
「黄金のバックル」をあげていますので、
支持者がいないわけではないのですヨ(苦笑)

その他、勉強になり啓発されるエッセイや
新・旧のシリーズ・リスト、
ノヴェライズ・リストに加え、
この冬に出る Blu-ray BOX の
特典情報まで載ってて
お役立ち度、高いです。


なお、一点
うんちく的な訂正をしとくと、
ノヴェライズ・リストに載っている
『燃えつきた映像』には、
放送時のタイトルが抜けています。

映画監督の岡本喜八がノヴェライズを手がけた
という意味でも珍しいこのエピソードの
放映時のタイトルは
『ビデオテープの証言』でした。

雑誌を買ってリストを参照する際に
ご注意くださいませ。