
(永岡書店 57036、20—)
イーエス・エンターテインメント発売、
輸入総販売元キープ(EMD-10006)、
このバージョンでの販売が永岡書店、
という感じのようですが、
DVD番号がなぜ違うのか、よく分からん┐( ̄ヘ ̄)┌
GRANADA INTERNATIONAL MOVIES
というシリーズの6巻目です。
近所の本屋で見つけました。
1959(昭和34)年のイギリス映画で、
ネットで調べたところ、
日本公開は翌年の4月だそうです。
監督J・リー・トンプソン、
脚本ジョン・ホークワース、
とDVDのジャケにはクレジットされてますが、
本編のクレジットには
脚本としてホークワースに続いて
& SHELLEY SMITH とありました。
ジョン・ホークワースは、
ジェレミー・ブレット版のホームズ・ドラマの
脚本を多く担当しているようですけど、
シェリー・スミスって、あの、
『午後の死』(1953)や
『逃げる男のバラード』(1961)を書いた
ミステリ作家のシェリー・スミスなんだろうか?
だったら知らんかった~。びっくりです。
イギリスが舞台の話になってますが、原作は
『死刑台のエレベーター』(1956)の作者
として知られるフランスのミステリ作家
ノエル・カレフの中編
「ロドルフと拳銃」(1957)です。
翻訳は『心やさしい女』

(ハヤカワ・ミステリ文庫、1985.5.31)
に収録されていると知り、
持ってなかったので「日本の古本屋」で購入。
まず原作を読んでから観ました。
そしたら全然違う。
基本的なプロットは同じですが、
原作では、犯人の拳銃を奪ったのが少年なのに、
少女に変わっているし、
クライマックスのシーンも
まったくのオリジナル。
しかも、このクライマックス、
原作より巧い(苦笑)
原作の少年は幼児という感じしかしませんが、
映画のヘイリー・ミルズ演じる少女ギリーは、
子どもらしい知恵の浅さはあるものの、
ホルスト・ブッフホルツ演じる犯人役の青年との
友情、精神的な交感が感じられて
すばらしい名演技でした。
特に、青年との逃避行というか、
郊外の廃屋(?)でのやり取りのシークエンスは
最高でした。
少年でもいいんだけど、
やっぱ少女の方がいいね(藁
ちなみにヘイリー・ミルズはこの映画で
ベルリン映画祭・特別子役賞を受賞したそうです。
ブッフホルツも
子ども好きな好青年という役どころを好演していて
嫌味がない。
警察の調べを受ける
港湾労働者事務局(?)の人間や
アパートの大家などが
みな非協力的というのも、興味深かったです。
そういう時代だったのかなあ。
モノクロ映画ですが、
フィルムに傷はないし、とてもクリア。
これがたった500円で観られるんなら
チャプターや映像特典がなくとも、
超お買い得かもしれません。