
(角川書店、2010年7月31日発行)
『大魔神カノン』のノベライズです。
といってもテレビのストーリーそのまま、
というわけではなく、
イパダダを封印しようとして失敗する
第13話までのストーリーをベースに、
小説のみのオリジナル・キャラを登場させて
まとめられています。
イケチヨが劇中で
マンドリン抱えて唄っていた歌詞も分かるし、
第1話でイケチヨが
トラック野郎の頬にキスしていましたが、
あれにどういう意味があったか
ということも、分かります。
お話については、
これから読む人もいるかもしれないので、
詳しくは書きませんが、
戦時下のオンバケとイパダダ
という過去のエピソードが
なかなか面白かったですね。
イパダダが人の怨念の集合体だとしたら、
そしてオンバケが人を守る存在であるのだとしたら、
戦時下の日本において
どういうあり方を示すのか、
これはひとつの思考実験として興味深いです。
特にイパダダなんて、
ものすごいことになってそうじゃないですか。
どうなってたかは、
読んでのお楽しみ、ということで。
サワモリの「試練」とは何なのか、
何を意味するのか、については、
ああ、そういうことか、と、ちょっと感心しました。
こちらも、読んでのお楽しみということで。