ちょっと間が空きましたが、
4枚目の手持ちCDの紹介です。

小倉貴久子が
クリストーフォリ・ピアノを弾いたCDの
どちらかを買ったあと
だったかと思いますが、
タワレコかHMVかの棚で、
クリストーフォリ・ピアノ演奏のみを収めた
輸入盤CDを見つけました。

ひとつのことに興味を持つと
関連商品が目につき出すということは
よくあるものですが、
CRISTOFORI JAPAN のCDとほぼ同じ時期に、
同じコンセプトのCDが
向こうでも出ていたのには驚きでした。

それが、イタリアのレーベルから出た
ルカ・グリエルミ Luca Guglielmi の演奏による
Bartolomeo Cristofori: Sei Sonate di varij Autori
(バルトロメオ・クリストーフォリ:
 さまざまな作曲家による6つのソナタ)です。

$圏外の日乘-バルトロメオ・クリストーフォリ(Guglielmi)
(stradivarius STR-33608、2002)

いうまでもなく、フィレンツェの製作者による
レプリカを弾いた演奏です。

ヘンデル、スカルラッティ、ジュスティーニ、マルチェッロ
という、小倉のCDにも収められていた4人
(曲は異ります。ジュスティーニは第5番を収録。
 小倉盤ともダブっていません)の他に、
アッツォリーノ・ベルナルディーノ・デッラ・チャジャと、
ドメニコ・ツィポーリという、
なじみのない作曲家のソナタが
それぞれ1曲ずつ収められています。

なかでもチャジャの
ソナタ第5番 ハ長調の第1楽章「トッカータ」は
バッハの、いわゆる平均律 第1集 第1番の
プレリュードにそっくりです。
これにはびっくりでした。

音は、小倉が弾いた楽器よりも
もっとチェンバロに近い、金属的な感じです。
これまた、弦を叩くハンマーの
材質の違いからきているものと思われます。

だからこちらが正統的であるとかではなくて、
(イタリアものですから、そういいたくなりますがw)
18世紀当時から、1台1台が手作りですし、
試行錯誤を重ね、改良を加えていきますので、
極端な話、1台として同じ音色の楽器はなかった
と考えた方がいいみたいです。

いずれにせよ、
クリストーフォリ・ピアノの音としては
これもあり、ということですね。

チェンバロに近いので、
個人的には割と好みの音(演奏)です。