
(中央公論新社/中公新書、2005年10月25日発行)
何か持ってるっぽい、と思って、
本棚を探してみたら見つかった本、
その2(苦笑)。
『音楽の聴き方』が面白かったので、
さっそく読んでみました。
作者も「あとがき」で書いていますが、
クラシック音楽に限らず、
ある特定ジャンルの
過去から現在までの通史を、
ひとりの人間が書くというのは、珍しい。
当然、ひとつの視点・テーマから
ザックリと展望する
ということになるわけですが、
『音楽の聴き方』の作者らしく、
受容背景をふまえた上で、
作曲家や作品の位置づけ・意味づけをするので、
分かりやすい。
まず最初に「西洋芸術音楽」とは何か
という定義がされているのですが、
「楽譜として設計された音楽」「書かれたもの」
という定義は、すこぶる明快です。
この定義に基づきながら、
中世・ルネサンス音楽から
書き起こすことができているのが、
不思議なくらいですが、
それができている点に、
まず感心させられた次第です。
図版もたくさん入っていて、
見ているだけでも楽しめます。
著者には中公新書からもう1冊、
『オペラの運命』という本があります。
さすがにこれは持ってない。
なぜかといえば、
オペラは食わず嫌いだからf(^^;
でも、この著者の本なら、
読んでみようか、と思いつつあります(^^)