
結局、誘惑に負けて
『シャーロック・ホームズの冒険 DVD-BOOK』
第3巻収録の2本を観てしまいました。
本国での放送・第2話にあたる
「踊る人形」The Dancing Men の原作は、
『シャーロック・ホームズの生還』に収録。
暗号ものの超有名作ですが、
やっぱり細部は忘れてますね。
意外と論理的な面白味のある
ストーリー展開でした。
テレビのエピローグでの
ワトスンのモノローグにびっくりして、
原作を確認したら、小説の方にもちゃんと
「後日談」という記述がありました。
犯人に対する判決も意外でしたが、
ヒルトン夫人の余生にもびっくり。
ああいう事件の後で、やっていけるのかなあ。
テレビと小説とでは
受ける印象がかなり違っていて、
テレビだと余計
「やっていけるのかなあ」感が強く
悲哀感が残ります。
本国での放送・第5話にあたる
「まがった男」The Crooked Man の原作は、
『シャーロック・ホームズの回想』に収録。
「踊る人形」は超有名作ですが、
こちらは、あまり知られていない話だと思います。
翻訳によっては「せむし男」とも訳されています。
間違いではないんでしょうが、今回の話を観て、
心が曲っていることも掛けているのかなあと
思われたことでした。
英語の crook は、そういうニュアンスはなく、
単純に形状を表わしているだけかもしれませんが
(写真にアップした光文社文庫版では、
「背中の曲がった男」という訳題です。
誤解の余地ありませんねw)。
原作では、ワトスンが結婚していて、
ホームズと同居していません。
ある夜、突然ホームズが訪ねてきて
事件の内容を語るという体裁を取っていて、
いつもと違うパターンを狙ったのかなあと、
原作を読み返して、思ったことでした。
「デイヴィッド」という
名前をめぐる謎があることを
覚えてなかったので、驚くと同時に、
ちょっと得した気分になりました。
それにしても、小説では、
美人だとか、かつて美人だった面影がある
と書かれていても、テレビでは、
こちらの趣味嗜好の違いもあるのでしょうが、
全然そう感じられないのは、御愛嬌(苦笑)