ランドフスカの生没年を打っていて気づきましたが、
今年は生誕130年、没後50年になるんですねえ。

ランドフスカは、
バッハを始めとするバロックの鍵盤曲を
チェンバロで演奏すべきだと説いた人で、
現在の古楽演奏のパイオニア的存在です。

1933年に、史上初めて『ゴルトベルク』の
チェンバロによる全曲録音を行なった人で、
その復刻版も出ています。

圏外の日乘-ゴルトベルク(ランドフスカ、33)
(ナクソス 8.110313、2006.1)

最初見たときは、
1945年の2回目の録音の復刻だと勘違いして、
買わなかったのですが
(1945年盤なら持っていたので)、
最近、1933年盤だと知って、
慌てて買ったことでした(^^)ゞ

で、聴いてみたところが、
これはリマスタリングがいいのか、
実に面白い音と演奏でした。

1951年にオギンスキのポロネーズを録音したのと
同じ、プレイエル・チェンバロのはずなんですが、
全然違う楽器のような感じです。

印象でいうと、ディズニーランドの
エレクトリカル・パレードの音に近い感じかな(藁

エレクトリカル・パレードの原曲は
チェンバロの音をサンプリングした
1967年発表のシンセサイザー音楽なので、
必ずしも間違った印象ではないはず。

ランドフスカのゴルトベルク(1933年録音)は
演奏時間は47分ほどですが、当時のことですから、
シングル・レコード6枚組(12面)で発売されました。

ナクソスのCDには他に、
1935~36年に録音されたイタリア協奏曲と
1936年に録音された半音階的幻想曲とフーガが
収められています。

イタリア協奏曲の第3楽章は、
グールド並の超スピーディーな演奏で
びっくりしました。

楽器や奏法は、今とは違いますけど、
当時の人々に驚きを与えたことは充分想像できるし、
今でも新鮮な驚きを与えてくれる演奏だと思います。
これは予想外でした。
1945年録音盤より、いいかも。

ちなみに下のがウチにある、
ゴルトベルク(1945年録音)を含むCD。

圏外の日乘-ゴルトベルク(ランドフスカ、45)
(BMGビクター BVCC-7077~78、1992.7.22)

2枚組で、他に
2声のインヴェンション全曲(1954~55年録音)と
3声のシンフォニアの抜粋(1957年、59年録音)
とかも入ってます。

最近、ゴルトベルク(1945年録音)だけの
再発盤も、出たようですね。