フランスのアルファ・レーベルから出ている
カフェ・ツィマーマンというアンサンブルによる
『さまざまな楽器による協奏曲集』第4集
(マーキュリー販売、Alpha 137、2009.1.23)を
購入しました(以下の写真・上が第4集)。

圏外の日乘-さまざまな楽器による協奏曲集I~IV

HMVのHPに挙がっているデータよれば
第1集(Alpha 013)が2002年3月に発売され、
以下、第2集(Alpha 048)が2004年3月に、
第3集(Alpha 071)は
2005年2月に発売されたようですが、
第1集をたまたま新宿のタワレコで見かけてから
見かけるたびに買い続けてきたシリーズです
(全5集で完結)。

カフェ・ツィマーマンという名前は、
バッハの最後の赴任地にあった
コーヒーハウスの店名から採られています。

バッハは、教会音楽を監督する傍ら、その店で
自分の息子たちや、コレギウム・ムジクムという
音楽愛好家の大学生たちを従えて、
市民コンサートを開いていたことがあります。
つまりこのCDは、そのコンサートの雰囲気を
今に伝えようというコンセプトなわけですね。

第4集には、ヴァイオリン協奏曲 第1番
(これの第2楽章は、例のドラマ
 『執事喫茶にお帰りなさいませ』第7話
 「お嬢様、素敵な音色をどうぞ」で
 店内BGMに使われていました)
2台のチェンバロのための協奏曲 第2番、
フルート、ヴァイオリン、チェンバロのための協奏曲
(通称「三重協奏曲」)、
ブランデンブルク協奏曲 第2番という
4曲が収められています。

なぜ第1集を買う気になったかといえば、
もちろんバッハが好きだということがありますが、
1パート1人という少人数編成なのが
気に入ったのでした。

基本的に古楽の編成は小編成であることが多い。
例えば手許にある、ラ・プティット・バンド
という古楽器アンサンブルの
ヴァイオリン協奏曲 第1番だと、
12人で演奏されています
(第1ヴァイオリン3、第2ヴァイオリン3、
 ヴィオラ2、チェロ2、コントラバス1、チェンバロ1)。
それがカフェ・ツィマーマンだと約半分
(上記各1に、独奏ヴァイオリン1が加わっています)。

約半分だと何がいいかというと、
パート間の音の掛け合いや絡まり具合が
シャープで自然になる。
ツーといえばカーという感じで、
だから、スピーディーで軽快な演奏にもなる。

勘違い入った譬えになるかもしれませんが、
大劇場での演劇と小劇場での演劇の
台詞の掛け合いやテンポの違いに似ています。
ジャズのトリオに近い感じになる、
といってもいいかもしれません。

好みの違いにもなるでしょうが、
小編成はスタイリッシュな感じがして、
それが快感なんですよね。

第4集の演奏も、とにかく早くて、イキがいい(藁
ブランデンブルク協奏曲 第2番は、
トランペットの伸びが今ひとつのような気がしましたが、
軽やかなバッハが嫌いでなければ、おすすめです。

個人的には、最初は軽やかな演奏で聴いた方が
いいと思っていますけど、
これはきっと古楽ファンだからでしょう(笑っ