
(角川春樹事務所、2008年10月31日発行)
去年、読み終えているのですが、
必要があって、昨晩もう一度、読んでみました。
前に読んだ時も感心しましたが、
今回も感心しました。
誘拐ものだということは覚えていましたが、
プロットの細部は忘れていたので(^^;ゞ
最初に読んだ時は、最後になって
これってどうよ、と、ちょっと引きまして、
今回もちょっと引いたんですけど(苦笑)
プロットの仕掛けは、やっぱり脱帽ものです。
なぜ引いたかというと、最後になって、
それまで書かれてきた物語の世界観と、
最終章の世界観とが、ズレている感じがしたからです。
とはいえ、
まだ読んでいない人がいたら、超オススメです。
連城三紀彦の本は、一部を除いて、
すぐ入手難になる傾向があるので、
今回か、文庫になった時(3年後?)にでも、
買っておいた方がいいです。
『造花の蜜』を読んで、

同じ書き手の
『牡牛の柔らかな肉』を
思い出したんですが、
この傑作も、
単行本(1993年刊)は
もちろん、
右の文庫版(1996年刊)も、
品切れになって久しいですね。
残念なことです。