2024年の新春は、2日連続kitaraでニューイヤーコンサートでした。


1月5日(金) 退勤後、地下鉄で札幌コンサートホールKitaraへ向かいました。
これは会社のそばのベーカリーのイートインで、空腹をごまかしたときの写真。
お食事パンが全部売り切れで、クッキー&クリームのパンとメープルキャラメルのスコーンとミルクティー(砂糖抜き)です。

私が乗るのは札幌駅、大通駅とすすきの駅を経て中島公園駅で降ります。
きょうはプラハ交響楽団とピアニスト牛田智大。



コロナ禍で中断しましたが、プラハ交響楽団は来日が多くお馴染みのようでした。
ググると前回2019年に観客を魅了した記事がたくさん出てきます。
ドヴォルザークはチェコの作曲家なのでプラハ響はご本家と言ってよい、弦楽の独特の美しい響き、素晴らしいホルンなどを堪能させていただきました。

牛田智大さんは昨年のピアノリサイタルへ行きたかったけれど諦めたので、今回のコンサートが私にとってお初でした。
背中とツムジの席でしたが、それでもラフ2の熱演はじゅうぶん伝わりました。細い体でパワフルだわ~!
牛田智大ファンもそれ以外の聴衆も、まとめて惹きつける圧巻の演奏だったと思います。
しかし私はソリストアンコールのシューマンのほうが、個人的には好みの演奏でした。

プラハの楽団員は陽気でフレンドリーで個性的な感じ、ノリの良さがすごかった。
ステージ衣装がバラバラで個人の自由で着ている様子。
特にホルンの第1奏者?(私の席からはよく見えなかった)は、ジャケットじゃなく黒いジャンパーに黒い帽子で、これから雪の公園を散歩するのかというような出で立ちでした。
彼は観客の拍手にめちゃくちゃ反応してくれて、この人とティンパニ奏者がステージ横と後方の観客にたくさん手を振ってくれました。
ちなみにホルンは世界トップレベルに上手いと評判らしいです。

新世界のイングリッシュホルン(オーボエぽい形の木管楽器)も、素晴らしくうまくて感動しました。
アンコールのスラブ舞曲、泣けた……。
とにかく新春にふさわしい圧巻の演奏と盛り上がりで、心が熱くなった聴衆は真冬の寒さなんのその。
ツルッツルの道路を慎重に歩きました。

晩御飯は次女がスープカレーを作ってくれました。



これ、なかなか美味しいですよ。


さて翌日、1月6日(土曜日)はウィーン・リング・アンサンブル!
昨年PMFで聴いたライナー・キュッヒル先生様また聴くために奮発してチケット購入していました。
ウィーン・リング・アンサンブルとしては18年ぶりの札幌公演とのことです。

オペラにワルツにポルカなどなど、盛り沢山の楽しく素敵なプログラムでした。

【プログラム】

ニコライ:オペレッタ「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
J.シュトラウス2世:ワルツ「南国のばら」
J.シュトラウス2世:オペレッタ「こうもり」から カドリーユ
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ「とんぼ」
レハール: ワルツ「金と銀」
J.シュトラウス2世:ポルカ・シュネル「狩り」
***
プッチーニ・メドレー(没後100年記念)
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「水彩画」
J.シュトラウス2世:シャンパン・ポルカ(音楽の冗談)
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル「大急ぎで」
ランナー: マリアのワルツ
J.シュトラウス2世:オペレッタ「騎士パズマン」から チャールダーシュ

ウィーンの皆様はお揃いの衣装で、グレーとシルバーの色合いでまとめたジャケット、ベスト、ネクタイという新年らしい装いでした。
白髪の老紳士揃いなのですが、管楽器やチェロ・コントラバスは比較的若いかな。

【メンバー】
ライナー・キュッヒル (ヴァイオリン)
ダニエル・フロシャウアー (ヴァイオリン)
ハインリヒ・コル (ヴィオラ)
シュテファン・ガルトマイヤー (チェロ)
ミヒャエル・ブラデラー (コントラバス)
カール=ハインツ・シュッツ (フルート)
アレックス・ラドシュテッター (クラリネット)
ヨハン・ヒントラー (クラリネット)
ロナルド・ヤネシッツ (ホルン)

満席ではないのですが、熱心なクラシックファンが期待に胸を膨らませて集ったコンサートですから、1曲めから大喝采でブラーヴォの声が飛びました。
新年らしい楽しい演出、管楽器陣が大活躍して、いきなりクラッカーを鳴らしたり風船を飛ばしたり!
フルート奏者はパーカッション兼任(笑) フルート片手にトライアングルにスネアドラム、お上手でビックリ。
客席が沸きに沸きました!

ハプニングがありまして、曲の合間でしたがキュッヒル先生の譜面台から楽譜が落ち、拾ったと思ったらまた別の楽譜が落ちちゃいました。
整えて演奏が始まったのですが、キュッヒル先生の弓の毛が1本切れてユラユラしながらぶら下がっていました。
こんなの初めて見ましたけど、気になりますよね~、奏者ご本人も。
曲が終わったら早速ブチッと千切ってました。
後ろの席の人が「弦が切れた」と言っていましたが、弦じゃありません、弓毛です。
(弓は馬の尻尾の毛でできています)

ラストのチャールダーシュ、最高潮の盛り上がりを見せて、満席かと思うほどに轟く大拍手!
(ちなみにY氏が得意なチャールダーシュとは別の曲)
アンコールは勿論青きドナウとラデツキーです。
この2曲を聴かずして帰れるものですか?
札幌に居ながらウィーンで明けおめ気分、最高!
いつもお正月にTVで観ているウィーンフィルのニューイヤーコンサート、それに出演していたベテラン陣が、札幌コンサートホールKitaraで演奏してくれる幸せ。
ああ、色々あるけど聴くことができて有り難い、ここまでこれた人生に感謝しようと思いました。

明るいうちに帰宅できました。
帰宅後のおやつ、年末年始用に買ったDEMELのクッキーでウィーン気分の余韻に浸りました。

ウィーン・リング・アンサンブルについて、道新プレイガイドのサイトから。
ご興味ある方はお読みください。
リンク貼りますが消える可能性が高いので文章コピペさせていただきました。



ウィーン・リング・アンサンブル Wiener Ring-Ensemble

 ウィーンの旧市街を取り巻くこの街ならではのみごとな環状道路、“リング”にちなんで命名されたこのアンサンブルは、まさにウィーンの音楽を演奏するために結成された。
 2016年までウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の名コンサートマスターとして同団を率いたライナー・キュッヒルを中心に、ヴァイオリン2人、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、ホルン各1人にクラリネット2人の9人編成で、ウィーン・フィルの腕利きの主要メンバーたちである。
 ウィーン情緒の香り高いシュトラウス・ファミリーやツィーラー、ランナーたちのワルツ、ポルカの演奏は、ウィーンに寄せる彼らの愛情と誇りを痛感させ、聴く者をこの上ない幸福感で満たしてくれる。
 ウィーン楽友協会での年末恒例のコンサート・シリーズでは、1999年以降、ウィーン・リング・アンサンブルの演奏会が毎年ブラームスザールで行われ、地元ウィーン子の絶賛を集めている。2002年夏には、ルツェルン・フェスティバルに招待された。
 日本へは1991年に初来日し、引き続き1993年以降毎年のように来日。ウィーンでの「ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート」に出演後、すぐに日本へ駆けつけてニューイヤー・コンサートを行い、本場の響きと香りをそっくり日本のファンに届けている。
 1998年には長野オリンピック文化・芸術祭参加公演に選ばれ、現地で2回の演奏会を行った。その他、度重なるテレビ放映やCDで、日本でもすっかりおなじみの存在である。
 2024年は32回目の来日ツアーとなる。