5月3日、午後からコンサートに行ってきました。



キタラ大ホールで間引きなしの全席完売。

久しぶりに経験する混雑ぶり、ぎっしり埋まった観客席、札響の皆様も嬉しかったのではないでしょうか。


GWだからなのか、札幌コンサートホール(キタラ)開館25周年だからなのか、風船のディスプレイがあちこちにありました。

何やらイベントも行われているようです。


プログラムはこちら。



オールアメリカンプログラム。
楽しくカッコいい曲の中に、しっとりした曲も挟まれています。
マエストロの太田さんは角野さんより1歳年上の若い方です。
細くて長身の角野さんと対象的に中肉中背の太田さん、後ろ姿が少年のようでした。


お友達グループで来ている(私より年上とお見受けする)お姉様達、誰がどの席に座る?と話し合いつつ「かてぃんについては譲らない!」ですって。

熱心なファンなのですね。

私もお友達が二人来ていて、席は別でしたが、開演の前後に少しお話ができました。


私の席は前から三列目、真ん中よりも右です。


会場に入ったらピアノ(スタインウェイ)が下手の端にあって、オルガン?もありました。
はて?これはいったい?まさか角野さんはここで弾くの?オケの一員的な扱い?

頭の中に?がいっぱいになりましたが、まぁいいかと着席して開演を待ちました。

オーケストラのみなさんが、舞台上やバックステージで音出しをしているのが、すごく良い雰囲気でワクワクしてきます。

フルートの音出しが聴こえてきたときには、自分が演奏していた昔を思い出し胸がキュンとなりました。


さていったん静かになり、オーケストラがそろって着席、音合わせ。

この時間が大好きです。

指揮者登場、大拍手、すぐに「星条旗よ永遠なれ」が始まりました。

ああ、これこれ!この感じ!

私の時間が中学生にタイムスリップ!

ブラスバンドでマーチをたくさん演奏していた頃です。高校生の時は一般団体に入っていたので指揮の先生が「うちはブラスバンドじゃないから」とマーチはやりませんでした。


太田マエストロの指揮が楽しすぎて、自分も演奏している気分になりました。

感極まりジワっと涙が出そう。1曲目でしかも星条旗よ永遠なれで泣きそうって、私ぐらいですよね~恥ずかしい。

次のアンダーソンの2曲も本当に楽しくて、札響の演奏が素晴らしいのはもちろんなんですが、太田さんが踊るような指揮をしていて引き込まれちゃいました。

すごく速いテンポで演奏されるフレーズの中に、はっきりとした強弱があって、音符に私の感覚が翻弄されたような。


さて、ガーシュウィンです。

いったん右側の奏者がはけて椅子がよけられて、そこに上手からスタインウェイがステージ中央へ運び込まれました!

あっ!そうなのね、これが角野さんが弾くピアノで、下手のピアノは別の曲で使用するんだわ。

私の鈍い頭でようやく理解できました。


客席はみんなソワソワしていたと思います。私の席からは下手の袖の奥に待機している角野さんが見えました!

ピアノとオケの準備が終わり、ソリスト登場!大歓迎の拍手に包まれました!


まぁとにかくすごかったです。

オーケストラとのラプソディ・イン・ブルーを生で聴くのは初めてでした。

鍵盤ハーモニカ、何でこんなふうに演奏できるの?

角野さんのソロリサイタルのときも鍵盤ハーモニカ聴きましたけど、絶対進歩していますよね。


もちろんピアノも素晴らしい、当然です。

どんなふうに過去の自分(の演奏)を裏切るか、と御本人が話していらっしゃいましたが、今回のステージでは札響、太田マエストロとの演奏を全身全霊で打鍵していると言うか。

弾くとか奏でるとか演奏とかいう言葉じゃ表せない、魂の打鍵と言わせてください。


私の席は前から三列目で、ちょっと前すぎて低い位置からピアノの底(響板)を見上げるような感じでした。

そこからスタインウェイの音がものすごく響いてきましたし、鍵盤ハーモニカの音もとてもよく聴こえました。

角野さんの表情がハッキリ見えて、ピアニカを吹く前にニヤッと笑ったり、客席からの大きな雑音に一瞬ビクッとしたり。(何かが倒れるカーン!という音がしました)

私の席の方を見た瞬間もあって、え?目が合った?!な〜んてきっと錯覚なんですけど、幸せな誤解はそのままにします。


ただし下から見上げているため、角野さんが下を向くと顔がピアノに隠れてしまうんです。

でもピアノの屋根の内側に、鍵盤や手やピアニカが映っているのが見えました。


それから指揮者もオーケストラもピアノに隠れて見えないので、もう少し後ろのほうで座席の高さがステージと同じくらいの所が良かったのかもしれません。


 ラプソディ・イン・ブルーが終わり、鳴り止まない拍手に応えて、何度も登場する角野さん。

短いトークとアンコール演奏もしてくださいました。


私の席からは下手の袖の奥が見えていたので、最後にドアが閉じられるまで、たくさん姿を見られて得した気分でした。


一曲を演奏するために札幌まで来てくださって、本当にありがとうございます。

また何度でも来札をお願いします。






キタラのある中島公園の桜を見たかしら。

スープカレーを本番前に食べたって、Instagramのストーリーに上がっていましたね。



さて、第二部は札幌と縁のあるバーンスタイン作曲「ウェストサイド・ストーリー」から始まりました。

公園の中に佇むバーンスタインにも聴こえたことでしょう。

しっとりした弦楽器の演奏「アダージョ」、太田さんが大好きな「スター・ウォーズ」どちらも大変素晴らしくて楽しかったです。
袖に引っ込んだ太田さんが上着を素早く脱ぎ捨てるのが見えたので、お色直し!とわかったのですが、再び登場したときの姿には驚きました。
ダース・ベイダーになっていたんです!
そしてアンコール曲がダース・ベイダーのテーマ?いや「インペリアル・マーチ」という曲名でした。
最後の最後に、また角野さんが挨拶に出てきてくれました。

才能あふれる太田さんと角野さんというフレッシュなお二人を、札響のみなさんが大歓迎とリスペクトしているのが伝わるステージでした。


夕暮れ時の桜を見ながら高揚した幸せな気持ちでキタラを後にしました。


デパートに用事があって、寄り道して歩き回ったせいか、昨夜は疲れて早く寝てしまいました。

今年の連休のメインイベントが終わったという感じです。