「思考や感情が流れる回路」 リハビリエッセイ165号 Bonus Chapter27 | ロック古典主義

ロック古典主義

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 ナニワのリハビリ道12 2026年8月28日

 フェルメール展のあの「密ですわ!」と言わんばかりの人混みと

行列のざわめき、ありますよね。 あれとは真逆で、ここではもう

「静けさ」そのものがVIP待遇で展示されている空間です。

音はないわ、人は少ないわ、どこからどこまでが作品かすら曖昧。 

 気づけばあなた自身の呼吸までが”展示の一部”にカウントされてしまっているような、そんな不思議な場所。

 フェルメールの静けさ = 「お静かに!」と絵の中から語りかけてくるような静けさ

 笹本晃(ささもと あきら)の静けさは = 「この空間ごと、吸い込まれてみませんか?」と足音や呼吸のリズムまでも変えてしまう静けさ。 歩きながら思わず「静けさって、こういう方向の贅沢もあったんやな……」と、遠い目をしてしまいました。

 難しげな能書きをサクッと噛み砕くと、こんな感じです:

 マッド・サイエンティスト風の空間づくり 糸、管、そこらへんの日用品、音、言葉をごちゃまぜにして「思考や感情が流れる回路」みたいな空間を構築。                        

 完成品なし!その場のノリと変化がすべて 作者本人がその空間に入り込んで、語ったり動いたりするパフォーマンスを展開。つまり「出来上がったものを見る」のではなく「現在進行形で育っている事件」に立ち会う感じ。                     

 今回の展覧会「ラボラトリー」の醍醐味とは 関心領域が個人の「変な癖」から「自然現象」までも壮大に広がった結果、置かれているオブジェはすべて「鑑賞者を引っ掛けにかかる仕掛け」として機能。

 結論、結果オーライを楽しむ場所ではなく「試行錯誤のプロセスで迷子になる」体験型のアミューズメントパークらしい。

 ふらっと歩くだけで音や気配に五感がピリッと刺激されるかも。