チャレンジング・ショック―。
なんですかこれぇぇ~
朝起きて気絶した方、多いんじゃないでしょうか。特にドル円をロングした方とかロスカットの洗礼は回避されたでしょうか。
筆者の主力通貨メキシコペソも昨日の8.5円台から午前2時半には
8.1円と一気に5%近い下落、筆者の為替益は40万を超す損失です。
このところヨコヨコで推移していたトルコリラも5.08円から遂に
5円の壁を割り込み、4.96円まで沈没と相成りました。為替損でも
8万円の拡大です。都合50万円近い損失によって口座維持率も一気に1140%まで落ち込んでいます。
まあ筆者のようなスワップ派にとっては、為替益はあるに越したことはないのだが、口座維持率は大事ですねえ。維持率300%割ればいつ何時ロスカットがあるかわかりません。特に年末年始のボラが高まる時期は要注意シーズンです。
東京タイムで植田日銀総裁が調子に乗って「年末から来年にかけ一段とチャレンジングになる」と地ならし発動を匂わせるかの発言をしたため、円の買戻しが加速して」NYタイムで一気に141円台まで下落しています。それで現在143円台まで戻している状況です。
ニューヨーク市場で円相場が瞬時に急伸し、1ドル=141円60銭近辺と8月上旬以来の高値をつける場面があった。日本に続いて欧米でも日銀による早期のマイナス金利解除観測が追い風となった。
とりわけ植田和男総裁が7日に放った「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになると思っている」との発言が市場を揺さぶりました。
コーペイのチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は植田総裁の発言について、「日銀が最終的にプラス圏の金利に回帰するという観測にロケット燃料を注いだようなものだ」と述べた。
市場のボラティリティーが高まったことから「この先まだ円高が2波、3波と続くリスクはある」と指摘。
12月の日銀会合に向けて早期修正観測が円高圧力になりやすく、米重要指標が下振れるといったドル側の要因が加わった場合には、再び141円台を試すリスクはあると述べています。
この動きを見る限り、19日の日銀金融政策決定会合で地ならしが発動された場合、下手をするとドル円は120円台ぐらいまで墜落しそうですね。最新の情報によると発動の可能性は40%になっているそうです。
昨日のドル円は、まさに、G20やG7声明文で常に言及されている「無秩序な動き」であったことは明らか。市場は年末相場入りしているなか、市場の流動性が極めて薄い状況とあっては、ある程度の乱高下は致し方のないことなのかもしれませんが、植田日銀総裁の
「チャレンジング」の一言で、これまで植田総裁自身がYCC修正の理由として掲げていた「不必要な金利あるいは為替レートのボラティリティの上昇を招いてしまうリスク」を自らが引き起こしてしま
ったわけで、5円61銭の急落後の2円61銭の急騰。そして、アジア時間に入ってからも、「輸出が慌てて売ってきている」だけで、1円82銭の大幅な下落。その後は1円13銭の買戻しといった不安定な動きの連続となっています。
いずれにしても、市場では日米の金融政策決定会合を来週からに控えるといったセンシティブな時期。FOMCでは「来年3月からの
5回の利下げを織込む動き」となっている一方、日銀会合では、
「12月会合にもマイナス金利解除もあり得る」といったかなり突っ込んだ先走りが囃されているといったところ。
これら両サイドの行き過ぎた市場認識が年末が迫ってどうしても収支の帳尻を合わせしなければならない米系短期勢による独擅場に投げ込まれたなかでの結果だったといえます。
昨日のNY午後の「エアポケットに入ったような動き」となった143円台後半から141.61円までの急落は、「一部HFからの大口のオプションヘッジ売り」がまとめて持ち込まれたことによるものだ
った模様ですが、明らかに「セリングクライマックスだった」わけで、落ち着きどころを探すなかで、改めて方向性をしっかりと掴んでいきたいところです。
このところのドルトルコはヨコヨコ推移で安定していましたが、
トルコ円はドル円のコピーとなり一時4.8円台をつけています。
これドルトルコがヨコヨコじゃなかったらもっともっと逝っていたかもしれませんね。この状態になるとドルトルコに頑張ってもらうしかなさそうです。
最後にトルコリラニュースをお知らせします。
トルコの外貨準備高が過去最高の1401億ドルになったそうです。
これはグッドニュースですね。このニュースによるとトルコリラ建て債権が2024年の新興国市場で最も優れたものになる可能性があるそうです。
このところ巷にはトルコリラよいしょ記事が横溢しているようですが、業界筋のキャンペーン臭も漂います。