オリンピックは政治か? | アンクルコアラのブログ

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2020年五輪の開催都市を決めるIOCブエノスアイレス総会で、高円宮妃がスピーチを行うことに世論は喧々諤々である。宮内庁長官が「皇室の政治利用とならないか懸念される。苦渋の決断であり、天皇・皇后も案じておられる。」と発言したところに、例によって朝日新聞、共産党、社民党、その他得体の知れない市民団体などが「皇室の政治利用反対」の大合唱である。

民主党政権時代に、習近平が天皇との会見を希望しているとして、会見をゴリ押ししたことを思い出す。幹事長だった小沢一郎が「天皇だってきっと会おうと仰ると思いますよ。」と天皇の意思を忖度する発言を行ない、国民の大顰蹙を買ったことがあった。

私は今回の高円宮妃の件を詳しく知らないし、皇室の政治利用についても勉強不足なので是非を論じるのは控える。ただ民主党政権ー小沢一郎に比べれば、口角泡を飛ばしていきり立つ程の話とも思われない。

大体高円宮妃は現職の日本サッカー協会名誉総裁である。W杯南ア大会その他多くの国際会議・行事に積極的に参加していることで知られている。

また海外の王室とは歴史や位置付けが異なるとは言え、スペインは皇太子が五輪招致の陣頭指揮を執っているのと比べても可愛いものである。皇室の末端に居て、スポーツ界に身を置いている方が「平和の祭典」の最高決議の場でスピーチすることに、さほど違和感はない。更に非礼を承知で言えば、招致の決め手になる程のインパクトがあるとも思えない。

皇室は中立であり、政治的なものからは超然としなければならないという論理はよく分かる。しかし世の中全く政治的な色彩のないものがどれだけあるだろうか?

国連及びその附属機関は多分に政治的な要素が強い。皇太子がご執心の世界水フォーラムなぞ先進国と途上国の間の政治的せめぎ合いの場そのものと言っても過言ではない。

うわべはともかく国際親善を標榜する団体や会合等に参加する際に、真に政治から超然たらんとすることは極めて難しいのではないだろうか?今回のことはともかく、皇室の国際親善活動・文化交流活動のあり方は関係者間で今後十分に検討を重ねていく必要があると思われる。



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