傑作ヒューマン・サスペンス 横浜流星主演「正体」 | 隅の老人の部屋

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思い出や日々の出来事を書き込んでいこうと思います。

殺人罪で死刑囚となった主人公は脱走し、
次々と容貌を変え仕事も変えて各地で潜伏生活を送ります。

男の行動は行く先々で彼と関わった人たちに大きな影響を与えていきます。

はたしてこの男の目的は何なのか。その行動は彼を追う刑事の心情にも変化を及ぼしていきます。

ついに男が最後の行動に出たとき、
権力は何を決定するのか、
刑事はどう行動するのか。

「余命10年」で瑞々しい演出を見せた藤井道人監督が
今回は骨太な演出でラストまで緊張感たっぷりにストーリーを描き切ります。
同じ人物とは思えない容貌を次々と披露する横浜流星の演技も見事でした。


かっての海外名作ドラマ「逃亡者」凌駕するともいえる作品に仕上がっています。
「逃亡者」のジェラード警部にあたる刑事を演じた山田孝之の存在感にも圧倒されました。

男が窮地に陥ったとき、彼と交流した人々が起こす行動にも感動させられます。
藤井道人はこれからの日本映画を担っていく監督の一人になるのではないかと思いました