吉田恵輔監督が古田新太、松坂桃李を主演に
わずかな歯車の狂いから人生を踏みはずしてしまう人々の
心の光と闇を描いた名作です。
個人経営のスーパーで起きた万引き事件から
多くの人生が狂い始めます。
万引きの多発から、普段はしないはずの乱暴ともいえる強硬な態度をとってしまった店長、
避けられない事故とはいえ強い罪悪感に襲われるドライバー、
娘との不和を解消する機会を永遠に失ってしまった父親。
古田新太演じる主人公は娘の死を受け入れられず、
原因を他人のせいにして断罪することで罪の意識を逃れようとしますが、
追いつめられた相手の姿に我を取り戻していきす。
心の闇に焦点を当てたと見える作品ですが、
終盤では登場人物たちが自分を取り戻して新たな一歩を踏み出していく、
その姿に思わず心を打たれました。