この二つの店名を聞いて何のお店か分かる人は、道民か北海道にゆかりのある人でしょう。
そうです、インデアン(インディアンではありません。)は現在帯広を中心に十数店舗を展開するカレー屋さん、リトルスプーンはかつて札幌を中心に数十店舗を展開をしていたカレー屋さんです。
インデアンは、十勝圏内の地元客を中心に根強い人気を誇っており、2度に渡るココイチの出店を受けるも、最終的には撤退させ、まるで元寇を打ち破ったか鎌倉幕府のような感じで、現在でも地域で盤石な体制を築いています。
一方リトルスプーンは、2000年代初めに札幌を皮切りに旭川や函館、東北地方や関東地方など数十店舗を展開していました。
一方は現在も存続し、一方は現在は消滅してしまいました。
2つの違いは何だったんでしょうね?リトルスプーンのカレーは結構好きだったんですけどね。
リトルスプーンは経営会社が変わってから落ち目になったと聞いていますが、やはり身の丈に合わない出店攻勢が仇になってしまったのではないかと思います。
地元での足固めをする前に出店攻勢をかけてしまったからなのではないのでしょうか。マーケティングも甘かったのかもしれません。
一方のインデアンは、十勝に根を下ろし、地元客の胃袋をガッチリと掴み、その評判によって観光客を呼び込むという好循環で現在も繁盛しています。
そのおかげで全国チェーン店を撃退することができました。
あれっ、これって前回の記事で書いた大手コンビニがどうしても勝てないセイコーマートのミニ版みたいになっていますね。
道南にも地域密着のラッキーピエロという店が盤石な体制を敷いています。
お店の体力の問題もあるかと思いますが、いたずらに店舗数の拡大を進めるのではなく、まず、その地域の人たちのハートを掴んで足場を固める方が、結局は長く続いていくのではないかと思っています。
余談ですが、リトルスプーンのカレーは、現在札幌市豊平区にある「こめます」という店でのみ食べることが出来ます。


