前回からの続き
そして宴会です。最初は普通に飲み食いしていますが、そのうち当時はやっていた一気が始まります。日本酒の一升瓶を横にして回転させて、止まった先っぽが向いた人が一気をやるものです。「今日のお酒が飲めるのは、〇〇さんのおかげです。」掛け声で盛り上がるので否応なしに一気です。
ただ酒に弱いとコップに入れる酒の量を少なくしてくれたり、つぶれてしまったら先輩が介抱してくれたので、その辺の面倒見は良かったのかもしれません。
そして酒がなくなると先輩から「酒買ってこい」と言われます。しかし、田舎ゆえにコンビニなどはなく個人商店しかありません。時間も夜遅くでとっくに閉まっていますが、店が閉まって酒が買えませんでしたでは帰れません。
すると一緒に買いに行っていた1学年上の先輩がこうやるんだと言って、シャッターをドンドンと叩き「すいません、おじさん、酒売ってください!」と。
しばらくしたらおじさんが出てきて、当然のように酒を売ってもらいました。おそらく毎年そのようなことをしているので慣れていたんでしょうね。
この店は白方商店といってもう廃業していますが、おじさん、その節はご迷惑をおかけしましたと遅ればせながらこの場でお詫びします。
この大学1年の時の合宿は、30数年経った今でも強烈に記憶の中に残っています。
合宿に使った大川旅館は既に廃業しており、実際に宴会と寝床で使った旅館の隣にあった別館は解体されて影も形もありませんが、私にとって積丹町余別は、今でも思い出の地の一つです。