V.A./Gift Rapping (1986)
1986年にSELECT RECORDSからリリースされたコンピレーション・アルバム。初期のヒット曲をほぼ網羅していて、当時、テープに録音して聴きまくりましたね。懐かしい!
A1. WHISTLE/(Nothing Serious) Just Buggin'
ラップ・グループからR&Bグループへ転身した変わり種WHISTLEが1985年にリリースしたシングルで、全英7位にも輝いた彼らの出世作。HOWIE TEEとUTFOのTHE KANGOL KIDによるプロデュース。THE BUGGERS/The Bugger Grooveのサンプリング・ボイスをさらにサンプリングしてメロディにしたイントロからPLEASURE/Celebrate the Good Thingsのブレイクを皮切りに小気味良い打ち込みドラムが始まり、活きの良いラップを披露。途中、イントロのボイスでアメリカのコメディ・ドラマ「GREEN ACRES」のテーマも再現。UTFOのMIX MASTER ICEの切れ味鋭いスクラッチもカッコイイ。高校生の頃、流行っていたラップは数少なかったから、これも死ぬほど聴きまくったね。
A2. UTFO/Roxanne, Roxanne
FULL FORCEプロデュースで、シーンに「ロクサーヌ」ブームを巻き起こしたクラシック!ハンマー・ビートにTHE KANGOL KIDの不良っぽいイカしたラップからスタートし、EDUCATED RAPPERことEMDのパートに移るとビートがBILLY SQUIER/The Big Beatに変化し、トリを飾るDOCTOR ICEの色男っぷりなラップになるとビートをチェンジ。その後、MIX MASTER ICEのキレッキレなスクラッチで〆る。中3の頃、この曲聴いてブレイクダンス練習しまくったな~ MVのROXANNE(後のTHE REAL ROXANNE)の勝気なルックスと態度もバッチしリリックに合ってるね。MVを見る限り、最後はDOCTOR ICEがROXANNEをゲットしたのかな?
A3. THE REAL ROXANNE/Romeo
1984年にリリース。プロデュースは、もちろんFULL FORCE。重たいドラムにキレのあるスクラッチ、THE REAL ROXANNEの勝ち気なラップ、そしてFULL FORCEによるコーラスを取り入れた佳曲。
A4. THE FRESHMEN/Who Me? (Special Remix)
1986年のリリースで、プロデュースは「Hip Hop, Be Bop (Don't Stop)」で知られるMAN PARRISH。ハードなギターを取り入れたWHISTLEやUTFOの二番煎じ的な曲だけど、ラップが弱すぎるかな。
B1. THE REAL ROXANNE & HOWIE TEE/(Bang Zoom) Let's Go Go
1986年のリリース。FULL FORCEプロデュースのクラシック!THE REAL ROXANNEのJBばりの煽りとそれに呼応するHOWIE TEEのスクラッチから、JOHN McLAUGHLIN/Honky-Tonk Havenのアーシーなドラムが飛び出し、その上でHOWIE TEEとの掛け合いラップを開始。途中からドラムが変わったところで、意外に上手いTHE REAL ROXANNEの歌とFULL FORCEのコーラスを聴かせ、そして再び最初のドラムになり、すぐに軽めのドラムにスクラッチを絡めたリズムに変化。一瞬The Big Beatを挿入した後、最初のドラムに戻りフィニッシュ。とても展開があって最後まで飽きさせない名曲だね!
B2. UTFO/Leader Of The Pack
1985年のデビュー・アルバムからのシングル。プロデュースは、FULL FORCEなのはモチのロン。MIX MASTER ICEお得意のキレッキレのスクラッチのイントロから血圧アップするノリノリなクラシック。ほとんどビートとスクラッチのみなシンプルさがフレッシュ!
B3. PRETTY RICKY & BOO-SKI/It's Mine
1985年のリリース。プロデュースは、SPYDER D。THE MASTERDON COMMITTEEやGRAND MIXER D.ST.と活動していたとのこと。ドカドカしたビートにスクラッチてんこ盛りのこの時代特有のトラックにオールドスクール・ラッピン。大好物な感じだけど、ドラムがダサ過ぎる…
B4. WHISTLE/Santa Is A B-Boy
このアルバムが初出で、HOWIE TEEとTHE KANGOL KIDによるプロデュース。跳ね気味なビート上でクリスマスなラップと歌を披露。ビートが好みじゃないね…
(2025/12/25)
